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29話 ページ29

「…ごめんね。心配させちゃって。
でも僕はちゃんと休んでるから安心して。」

「…しのぶ姉様も同じこと言う。
でも、本当は全然休んでないの。」



Aは少し不貞腐れるようにそう言って眉を下げた。

うん、可愛い。(※無一郎の心の声)



「…胡蝶さんもさ、必死なんじゃないかな?」



無一郎は俯きがちになったAの顔をそっと覗き込む。
Aの赤い瞳には僅かな涙の膜が張っていた。


無一郎は優しくAの髪を撫でてやると、目を瞑って柔らかい声色でこう言った。



「胡蝶さんがそんなに必死になってる理由は、柱だから他の隊士の手本にならなきゃとか…そのくらいしか、僕にはわからないけど。

…でも、守りたい人がいるからっていうのも大きな要因なんじゃないかな。」



Aは目を見開いてぽかんとして無一郎を見つめる。



「僕は、大切な人達が生きてこの世界で明日笑っていて欲しいって思ってる。
その気持ちがあるからどれだけ辛い鍛錬も乗り越えられるし、命を懸けて鬼を狩ろうって思えるんだ。」




__刀を振るえない君を守れるだけの強さが欲しいから。




口をついて出そうになった言葉にはそっと蓋をした。

やっぱり、まだ言うことは恥ずかしくてできないや。



Aは無一郎の言葉に胸がぎゅううっと締め付けられるのがわかった。




__姉様も、むいちゃんも。
なんて、綺麗な人なんだろう。尊い人達なんだろう。




Aはなぜかどうしようもなく泣きそうになってしまった。

反射的に涙が溢れてしまいそうで仕方ない。
込み上げてくる何かをひた隠すように両手で服の裾を強く握った。

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ピクルス - 号泣 (2020年9月9日 14時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
ピクルス -  うわぁぁぁぁぁぁぁあん!無一郎くん死なないでぇぇぁえぇぇぇぁあぇぁあええ (2020年9月9日 14時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - わたぬきくん。さん» お祝いのお言葉ありがとうございます!そのように言って頂けて嬉しい限りでございます!最後までお付き合いくださりありがとうございました! (2020年8月30日 10時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
わたぬきくん。(プロフ) - テスト期間終わってきたら完結してた…ああもう号泣です!完結おめでとうございます!(泣) (2020年8月29日 14時) (レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - リムさん» お祝いのお言葉と応援のお言葉ありがとうございます!そのように言って頂けて光栄の極みでございます…!本当に感謝の限りです。最後までお付き合いくださりありがとうございました! (2020年8月27日 0時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月23日 20時

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