データ18 ページ19
携帯は行方不明。
カーナビ、パソコンにも、姿はない。
・・・メルロがいなくなった。
いや、メルロは中也を爆発から逃すために敵のパソコンに入り込み、あの密室の扉を開けた。
あのままメルロが敵組織のパソコンにいたとすれば、メルロはメルロを構築するプログラムごと消滅したであろう。
所謂、人間でいう死亡のようなものだ。
メルロは機械だと理解していながらも、割り切れない。
やるせない思いを抱えながらも、任務報告のために中也は森の待つ首領室に向かった。
結局、データーの回収も出来ていない。
ーーーーー任務失敗ということだ。
いつにも増して機嫌とバツの悪そうな中也の雰囲気に、護衛の黒服も緊迫していた。
構わず中也はマフィア最上階にある首領室の扉の前に立ち、ノックをする。
中「首領、中原です。報告に参りました」
首領室に入るなり、緊張感が漂った。
森「おや、中原くん。ご苦労だったね」
森は全てを察したような顔つきで椅子に座り、興味深そうに中也を眺めた。
中「申し訳ありません、首領。犯人の男は自決。そしてマフィアのデータの回収は・・・「されているよ？」
森の言葉に、中也は言葉を失う。
彼はデータの回収をしていない。
挙句、建物は爆発している。
しかし、爆発すればデータが流出するというメルロの言葉に偽りがあるとは思えない。
ではなぜデータが流出していないのか。
森「爆発の2秒ほど前に、奪われたマフィアのデータは全てメルロから送り返されている。もちろんデーターの流出もしていない」
つまり・・・任務は成功。
中也の立場はメルロにより守られたと言うわけだ。
中「メルロ・・・ッ！首領のパソコンに、メルロは戻っていませんかッ！？」
中也はいつになく慌てた様子で森に尋ねる。
わずかな可能性に賭けたいと思ってしまうのだ。
森「残念ながら私のパソコンには来ていないねぇ。彼女がメルロとして存在できるのは君のもつ電子媒体だけだからね」
中「そう・・・ですよね。失礼しました」
そう。
彼女は中原中也のために生み出された人工知能。
様々な回線にサーブできるが、メルロとしての人型を有せるのは中也の電子媒体のみ。
静かに気を落とす中也に、森は言葉を続ける。
森「だが・・・」
その言葉で、中也はひとつの仮説にたどり着き、目には光が戻ったのだ。
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出雲(プロフ) - 凛眞さん» コメントありがとうございます！呼び方間違えたかもしれません！次回作から改善しますね！情報ありがとうございます！ (2017年10月9日 20時) (
レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
凛眞(プロフ) - とても面白いですね！ところで思ったのですが、森さんは中也を「中原くん」ではなく「中也くん」と呼んでいた気がします！これからも更新頑張ってください！ (2017年10月9日 19時) (レス) id: d97172139d (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - 紫猫日和さん» 夢主・・・つい驚いてボロがでましたね笑 これからもバタバタしながら頑張る彼女の応援、お願いします！更新頑張りますね！ありがとうございます！ (2017年9月28日 17時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
紫猫日和(プロフ) - 32話思いっきりメロルで喋ってる夢主可愛いです！更新頑張ってください！ (2017年9月28日 16時) (レス) id: 1d1f3bbcfd (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - Pluieさん» わぁぁ！感動だなんて・・・コメント嬉しすぎます！これからも更新頑張りますね！！ (2017年9月15日 7時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：出雲 | 作成日時：2017年8月25日 21時
