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任務があれば支度を始める。
Aの武器である銀食器。
ナイフは俺からの贈り物。フォークは青鯖からの贈り物。捨てろって言っても聞きゃしねえ。
あとは拳銃。
Aは銀食器の他に、危険性の高い任務の時には護身用に足に拳銃を隠し持ってる。それは良いんだけどよ・・・
こいつが隠し拳銃をしまってるのは左足の太もも。すぐ片手で取り出せるからココが良いんだと。だからコイツは基本的にスカートを履く。
だが一言文句がある。
・・・男の前で隠し拳銃の装備をすんじゃねぇっ!
焦ンだよ!ふとした時に普通にスカートをまくりながら拳銃隠してるとかっ!
少しは気にしろよっ!
たまにあるこの光景。
毎回言うべきか言わないべきか迷って終わる
実際の任務は基本的に俺が動く。Aは頭脳派で俺が武闘派。性格的バランスのとれた俺たちは、任務がしやすい。
首領の教え子ということもあってか賢い。計略の練り方も考え方も、あの太宰と良く似ている。
ただ決定的に違ぇのは
・・・俺が守りてえと思っていること。
任務の度に、ケガしてねえか心配になる。
任務を終えるとすでに夕方。
それからは報告書を作成する。
Aは他にも補佐官としての仕事があるから俺よりも報告書が多い。
「終わったか?」
『はい。終わりました』
「支度しろ。行くぞ」
俺の通勤手段は車。
同じ時間に仕事が終われば、こうしてAを家まで送るのもお決まりのコトだ。
でないとコイツは夜遅くても暗くても、裏道を徒歩で帰宅しようとしやがる。
実際、前に変な連中に手ェ出されそうになったり、夜なのにナンパされたりしてたしな。危ねえから止めろって言ってるのに止める気がねぇ。
頭が良いんだか悪いんだか。
コイツの家は徒歩で通勤できる距離。
車を飛ばせばあっという間だ。
「ついたぞ」
結構綺麗なマンション。
ここの三階に住んでいる。
教えているのは俺、首領、広津だけらしいが、なぜか太宰は知っていたらしい。
本当にウゼェ奴だな。
『ありがとうございます中也さん、今日もお疲れ様でした。また、明日』
いつも送ると、礼をいってマンションに入って行くA。
表情の変化の少ないアイツの笑顔。
俺はそれに弱えのかもしれねぇ。
だからきっと、明日もコイツのことを考えながら仕事してんだろ。
こうして俺らの1日は終わっていく。
血を浴びても、
何人殺しても、
誰が死んでも、
俺とAのこの日常は変わらない。
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出雲(プロフ) - ありがとうございます!直ぐに訂正しますね!今後も頑張ります!! (2017年2月5日 21時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴(プロフ) - 25ページのナオミンのセリフの(名前)が名前になってましたよd(^-^)確認お願いします。中也さんストッパー係柊…w頑張れ作者様と柊ちゃん! (2017年2月5日 20時) (レス) id: 72f0cf2fb8 (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - コメントありがとうございます!あくまで紅葉の姐さんが思い立ったことです。夢主については今後の展開を楽しみにしていただけると嬉しいです! (2017年1月14日 23時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
澪標(プロフ) - えっ、嫁ぐの?それすっごく歓迎しますけど。 (2017年1月14日 21時) (レス) id: 4f3e33676a (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - コメントありがとうございますー!勿体無いお言葉に涙がでそうです(><) 今後も銀食器娘をよろしくお願いします!! (2017年1月14日 8時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:出雲 | 作成日時:2016年12月31日 0時