側近は電脳少女 ２

データ19 ページ20

人工知能でしか手に入れることのできないもの。





それは・・・


内務省異能特務課のファイル





公には存在していない政府のファイル。

たしか、特務課の異能力者がファイルを守っていると聞いたことがあった。


・・・だとしてもリスクが高い。


政府のコンピュータなんてとんでもない要塞だ。迂闊に近寄れば即アウト。

ウイルスバスターで存在ごと殺されてしまう。


手元にあるのはポートマフィアのパソコンだ。

運よく逃げても足が着いてしまったら大問題だ。




【目的は理解した。

考える時間が欲しい】




【期限は始めの電子手紙通り、

3日以内です。



良い報告を期待します。】



今日の連絡はそこで切れた。





内心ついてると思った。
犯人との接点が持てたのだ。




この犯人を突き止めて情報さえ奪って仕舞えば、マフィアは中也さんの異能の情報を渡す意味がなくなる。





ざっと調べても犯人には手がかりはない。




ここで犯人との連絡を切れば、それだけ手がかりが少なくなる。




犯人自らがコンタクトをとってきたことにより、調べ物が少し楽になった。



裏社会の中でも、秘密裏の扱いをつけている異能特務課の存在を知る者はそう多くない。

そして要求して来た中原中也の異能の詳細




つまり・・・
異能特務課の存在を知る程度の規模の組織
そして、中也さんに恨みを持つ組織にポイントを絞れば良い。


交渉まであと3日。


その瞬間から、Aの徹夜が決まった。

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