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ここに残りなさい・・・?
突然の言葉に戸惑うものの『はい』返事を返す。
彼女の隣にいた城ノ崎はお辞儀をして出て行った。
パタリと扉が閉まると、再び森鴎外は口を開く。
森「・・・私に届いたメールに要求があったと言っただろう。それについて話をしておこうと思ってね」
マフィア首領への直々の要求内容なんて
『私に話しても大丈夫なのですか?』
内容によっては幹部会開催レベルの機密事項だ。
幹部でも何でもないのに・・・と戸惑いを隠せない。
森「なにせ中原君に関することだからねぇ。君も気になるだろう」
中原君・・・という単語に敏感に反応してしまう。
もう条件反射のようなものだ。
『その・・・内容は・・・?』
森「犯人の要求は、彼の異能力に関する資料をよこせ・・・とのことだよ」
異能力・・・!?
その単語だけで、彼女はことの重大さを思い知った。
情報とは恐ろしいものだ。
一度流出したら最後、消すことはできない。
多種多様な方法で簡単に再構築できる。
ポートマフィアの幹部である中原中也の異能力に関する資料。
敵組織ならば喉から手が出るほど望むだろう。
そして情報が漏れたが最後・・・
中原中也は五大幹部ではいられない。
異能を調べられた彼は真っ先に命を狙われるだろう。
不利な状況に追い込まれることも増えるだろう。
そして合理性を求める森鴎外が、手の内が暴かれ、無駄な交戦が増えるばかりの人間を幹部にしておくわけがない。
それだけは、避けなければならない。
森「パソコンに侵入したと言っても全てのデータが奪われたわけではないからね。目的は中原君の異能の詳細のようだ」
今回盗まれたデータはおそらくセキュリティか厳しくないもの。
幹部の異能力など機密事項は無事らしい。
『その要求を、森さんはどうするつもりですか?』
最適解を求める森が、こんな要求を飲むとは考えにくい。
Aは森の目を真っ直ぐ見てたずねた。
森「中原君の身の程を心配するかい?今後の対応は・・・君次第だよ・・・A君」
あの赤い目が、きらりと光った。
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青鯖。(プロフ) - 出雲さん» 全然大丈夫ですよ!有難うございます! (2018年1月10日 19時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - 青鯖。さん» お返事遅くなってしまいすいません!ぜひ青鯖。さんの小説に載せさせていただきたいです! (2018年1月10日 18時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
青鯖。(プロフ) - 出雲さん» はい!勿論です!!私、イラスト集を営んでいるのですが、そちらに載せる許可を貰いたいのですが…。 (2018年1月9日 20時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)
出雲(プロフ) - 青鯖。さん» イラストありがとうございます!!こちら小説に載せさせていただいても良いですか??? (2018年1月9日 20時) (レス) id: ac01b1ef17 (このIDを非表示/違反報告)
青鯖。(プロフ) - 藍波さんhttp://uranai.nosv.org/img/user/data/9/c/7/9c72c58a63b60c2ba67c24aa0627d1fa.05.jpg 電脳少女メルロhttp://uranai.nosv.org/img/user/data/e/4/d/e4de4ba906237036327236814a8558b3.06.jpg出来ましたー!画質とかあんま良くないかも知れません…! (2018年1月9日 19時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:出雲 | 作成日時:2017年11月3日 18時