最強シード=裏切者!? (ページ15)

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第62話ページ15

新雲のキックオフで試合再開。
天馬の追加点によって、新雲と雷門は3-3の同点。残り時間はあとわずか。
両チームもこれが最後のチャンスと考えているようだ。

最初に仕掛けたのは神童だった。
新雲に果敢に攻め込み、ボールをカットする。そのまま攻めあがった先に待ち構えていたのは太陽だった。

太陽「はぁぁぁああッ！！！」

神童「うわッ！？」

太陽のオーラによって神童が吹っ飛ばされる。

あのオーラは化身！？これ以上化身を出すなんて太陽の身体には無茶だ…！！
そう思いつつ新雲全体の陣形を見てはっとする。
あれはもしかして…！！

太陽「天馬、これが仲間に化身の力を送り込む『化身ドローイング』だよ」

新雲は太陽にすべての力を送り、最後にもう1点入れようとしているのだ。

太陽「これが僕の、いや、僕たちの化身だ！！太陽神アポロ！！サンシャインフォースッ！！」

太陽の、そして新雲の全選手の力を振り絞った化身シュートが放たれる。
これを止められるか否かが雷門の勝利に、革命の成功にかかっている。

A「天馬…！！」

私はベンチの端で汗ばむ自分の手を握りしめた。

神童「いくぞ！奏者マエストロ！！」

剣城「剣聖ランスロット！！」

天馬「魔人ペガサスアーク！！」

3人が一気に化身を出したか思えば更に強い光に包まれる。
その光の中から現れたのは、過去に一度だけ見たことがある、強い希望を放つ化身だった。

A「あれは…魔帝グリフォン…」

ゴッドエデンにいたころ、まだ私が管理サッカーに囚われていたころに見たチームゼロ対雷門の試合。
そこで何よりも光を放っていたのが3人の化身、魔帝グリフォンだった。
懐かしさに浸りながらも、勝利を確信する。
シュウや白竜、そして私を救ってくれたあの化身なら、絶対に大丈夫だ。

太陽の放ったシュートは3人によって蹴り返され、何倍もの勢いをつけて新雲ゴールに突き刺さる。
そこで試合終了を告げるホイッスルが鳴り響いた。

角間「ここで試合終了のホイッスル！！壮絶な試合を紙一重で制したのは、雷門中ーッ！！雷門、決勝進出です！！」

喜びに歓声が上がる雷門中、悔しくも精一杯やりきったことをたたえ合う新雲学園。
そんな中、太陽がパタリと倒れた。