並盛中学校の先生始めました (ページ31)

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三十一日目「だからこそ」ページ31

そしてまた景色がガラッと変わり、違う屋敷の中へ

子供たちやレインさんの姿はあったが、ニーノさんの姿だけは見当たらなかった

恐らく亡くなられたのだろう

ﾌﾟﾘｰﾓ「...レイン、デーモンの奴をつれてきた」

レイン「........」

デーモンとは初代霧の守護者のこと

この様子から分かること

それはデーモンさんがあの事件の首謀者だという事

仲間なのに

どうしてこんなことが起きてしまったのだろうか

僕に降り積もるのは、不安と疑念しかなかった

ﾃﾞｰﾓﾝ「...すみませんレイン...幸せそうな貴方達を見ていたらつい」

デーモンさんはやっていけはいけないことをやってしまった、という後悔が見えた

でも彼女は謝罪に対して、首を横に振るだけ

レイン「...エレナのことを愛してる、という感情が膨れ上がっちゃっただけでしょ？なら良いよ」

レイン「人を愛するという気持ちは私もよく分かってるから...」

彼女はそう言うと一枚の写真をそっと撫でた

レイン「...でも...だからこそ、私と子供たちに二度と顔を見せないで!!」

デーモンさんを泣きながら睨み付けた

きっとこれが初めてなのだろう

仲間を睨み付けるなんて

レインさんの性格からしたら、そんなことする人、出来るような人には見えない

知らない人なのに

会ったこともない、話したこともない

御先祖様かもしれないというだけなのに

これを見ていると酷く胸に突き刺さった

レインさんの泣きながら睨み付けていた顔が脳裏に焼き付いて離れない

マフィアってやっぱり怖い...

でも、これを僕に見せたってことは

同じ過ちを起こさせない為だよね

＿...私はこんな運命を辿ってしまったけれども、子孫たちが私と同じ道を歩まないように

＿このペンダントに願いを込める

＿私達の魂と共に

うん、きっとそうだ

僕はそっとペンダントを撫でた

するとペンダントはより輝きを増し出した

その光は暖かく、何処か落ち着く感覚

光が段々消えていくと同時に、僕は目を覚ました