並盛中学校の先生始めました (ページ21)

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二十一日「君、面白いね」ページ21

貴方「君、面白いね。ゾクゾクするよ」

僕は笑いながら、碧木君に言われた言葉を呟いた

仕草も少し真似してみる

大河「僕の真似するなんていい度胸だね」

貴方「ごめんごめん、それよりどうして此処に？」

軽く謝りながら問い掛けると、碧木君は軽く微笑みながら答えた

大河「偶々通りかかったら、ハルキさんが不良に絡まれてたから...あっそうだ!」

大河「助けたお礼が欲しいな」

語尾に音符がつきそうなくらい上機嫌にそう言った

目を細めて柔らかく微笑みながら

貴方「お礼か...んー...何が良い？」

大河「何が良い...か....じゃあ」

そう言うと碧木君は僕を指差した

大河「ハルキさんが欲しい」

貴方「....はい？」

僕が欲しいと言われ、ただいま僕は混乱中

大河「冗談じゃないよ？僕は本気で言ってるんだ」

貴方「えっと...あっそうそう!!食材いっぱい買っちゃったから、お礼に夕飯をご馳走してあげるよ!!」

僕は焦りながらそう言い、持っている袋を見せる

勿論いっぱい買ったなんて嘘だ、袋の中を見てみてもそんなに多い量ではない

咄嗟に誤魔化したからバレてるかもしれない

だって袋を見たら分かるし

大河「...まぁ良いや、それで良いよ、君が僕のモノになるのは時間の問題だし」

そして碧木君の手首を掴み、家に向かった

僕が欲しい、なんてそんなの冗談に決まってる

欲しいって言われても、よく分からない

僕には分かんないよ

何故か家に向かう足は自然と早くなっていった

風「今日は早いですね...おや？そちらの方は」

貴方「えっと僕の生徒の碧木大河君、不良に絡まれてるところ助けてもらったからお礼に夕飯をご馳走しようと思って」

風「成程、貴方の生徒さんですか。私は風と言います、よろしくお願いします」

...よし、碧木君は風に任せて僕は夕飯を作ろ

何が良いかな、得意料理にしようかな

オムライスとか？

よしオムライスにしよう

僕はエプロンをつけ、料理を始めた

リビングの方から聞こえてくる風と碧木君の会話に耳を傾けながら