359色目 ページ10
『今は小夜ちゃんは内番をお願いしてるから、いるのは江雪君と宗三君だけかな・・・宗三君いますか』
「何の御用でしょうか」
部屋の障子の前で声をかけると、ススーっと障子が開くが、いつもより大分下に目線を落とす
そこには桃色の髪の男の子が出迎えてくれた・・・目的の人物だ
『あぁ、やっぱ髪結んでないんだね宗三君』
入ってもいい?
どうぞ
「髪は一人では結べませんでしたので・・・兄様もお小夜も僕のあの髪型はできない様で」
先程の新選組の時のように、五虎退を降ろすと、話し終わった宗三を問答無用で抱き上げる
「!!ちょっと貴女っいきなりすぎますっ」
『ゴメンね、可愛くてつい』
ピンクの髪に綺麗なオッドアイ、お人形さんかな?あ、天使かな?
「僕は刀です」
『髪そのままだと不便じゃないかな?』
「まぁ…食事の時は」
『私が結んでもいい?』
「貴女がですか?…ヨレない様にお願いしますね」
不格好なのはごめんです
そう言っているが、江雪と五虎退には嬉しそうな顔が見えていた…何時もの照れ隠しだ
『任せて!あ、いつも宗三君がしてるみたいに綺麗にならないかもしれないけど』
「不格好なのはごめんだと言っているのにその返事は何ですか…」
任せていいのか悪いのかイマイチ不明だ
鏡台の前に座らせて、櫛を借りて痛くない様に梳かし、確かここら辺に編み込みがあったとその辺りの髪をいい量取り一筋分の編み込みをする
反対側にも確かあったなと一旦それを留めて反対側も編み込みを作る…プロではないしよく凝った髪型をしているわけでもないのでやり方はイマイチ分かっていないが
上の髪を適量取って纏めていく…ある程度纏められたら編み込みも一緒にしてまとめ最後紐で結ぶ
これがゴムでやるより難関だった…慣れなのか皆綺麗にリボン結びで結べているのだ
『ど、どう?宗三君』
「20点ですね」
『に、20点…何点満点で?0点じゃないだけマシかぁ;;』
「100点満点中です…まぁ、初めてにしては上出来なんじゃないですか」
ありがとうございましたとさっさと鏡台から離れるが、心なしかウキウキしているのは間違いじゃないだろう
『宗三君の髪型は思ってたより難しかった;;また明日は今日よりきれいにできるようにするね』
江雪君慰めてーと奥に座ってこちらを見守っていた江雪を抱き上げスリスリする
「宗三も…喜んでいます…ありがとうございます」
「兄さまを潰さないでくださいよ?…」
『じゃあ、他の子のとこにも行くから』
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べっこうあめ(プロフ) - コメントありがとうございます、初めは怪我をさせるつもりは無かったのですが、小さい子はよくこけるイメージなのと、こけたら絶対可愛いのでやりました。秋田君をこけさせようと思いましたが流石に学習するかなと包丁君にこけてもらいました後悔はしていない (2022年7月28日 0時) (レス) id: b068b62b54 (このIDを非表示/違反報告)
とある本丸の審神者 - いつも楽しく見させていただいております!ん?待って待って待って…ワンピの世界に審神者居ないんだったらどれだけ手当しても治らないんじゃ…(;^ω^)審神者とお兄様たちの反応が怖いよ〜((;゚Д゚)) (2022年7月27日 23時) (レス) @page47 id: e4707f5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
魅髑(プロフ) - 初めまして 355話の薙刀の登場文が巴形2振りになってます どっちかが静形ですよね? (2022年6月16日 23時) (レス) @page6 id: 1199b4c68b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:べっこうあめ | 作成日時:2022年6月12日 14時