久遠のカラフルイヤーズ16 (ページ8)

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朝いつも通りにAを起こしに行こうと私室へとやってきた愛染と蛍丸
今日は自分たちが一番乗りだった…しかし、声をかけても一向に返事がない

何時もなら声を掛ければ少し遅れておはようの挨拶が聞こえてくるのだが
不思議に思い、もう一度声をかけてから中に入ると…ベッドはもぬけの殻

洗面所の方や脱衣所の方から音もしなければ気配もない

「あれ?主さんもう起きたのかな?」

「まだ朝は厨の仕事禁止されてるからそっちには行っては無いだろうけど」

「案外子供たちと寝てたりして」

「あの主さんだからな…あり得る」

Aが聞いていたら、どの主だというのかとしょんぼりしていただろう

「どっちからいく?」

「主さん男でも女でも好きだしね」

知らない人が聞いたら誤解されそうな…いや、確実に誤解される言い方をしている蛍丸

「女同士～って言ってそうだからこっちかな」

歩美と灰原の部屋を指す蛍丸…理由は合ってはいないが、当たりである

「入るぞー」

少し声量を落として一声かけてから中を覗く

「あ、やっぱり主さんいた…主さーん、朝だよ」

「おーい、二人も起きろー」

寝ている布団に近づきゆさゆさと揺り起こす蛍丸…愛染は軽くポンポンと叩いていた

「ん…おは、よう」

『おはよう…天使たちが…いる』

目が覚めて、近くにいる蛍丸を認識し、近くに寄ってきた愛染も認識してにへらと嬉しそうだ
これだと後直ぐ目を瞑って天に召されそうな感じでもある

「おはよう…何だか朝から幸せそうね」

「おはよう優癒子お姉さん、楽しい夢でも見たの?」

『今私の周りには天使しかいないから』

だから幸せなの…キリッ…という顔をすると、何故か哀ちゃんにため息をつかれてしまった…解せぬ

「主さん起こせて一番に挨拶できたから、俺達先に大広間に行ってるね」

二人と別れて歩美と灰原と身支度を済ませる…こんのすけに着がえは出してもらっていたので二人はそれを

昨日着ていたものはAと一緒に洗濯するのでAの部屋の洗濯機に放り込んでおいた
朝食後に回す予定だ…乾燥機付きなのでそのまま乾燥までさせて返そうと思っている

『おはよう』

「安室さん達おはよう」

大広間に行くと安室たちも既にいた…灰原は警戒してAの後ろに咄嗟に隠れた

「おはようございます」

「おはよう」

『コナン君達はまだみたいだね』

「元太君お寝坊さんだからまだかも」

「少し前に青い髪の…一期一振さんと毛利君が一緒に起こしに行ってましたよ」