久遠のカラフルイヤーズ16 (ページ44)

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『ありがとう小豆さん』

「では、しつむをしにゆこうか」

そうして朝も昼も執務をこなして、いよいよ夜になった
男士達の組み紐ももう少しで出来上がりそうで、今晩中には出来上がるのではと鶴丸達も言っていた
明日には渡せそうだ

『今日は机仕事色々やったからもう寝るね…じゃあ皆おやすみー』

「おやすみ主」

「おやすみー(今日早く寝てくれるの好都合だな…もうちょっと一緒にいたかったけど)」

作業がしやすいが、少し寂しいと思ってしまった清光

「(主がおきてくみひもがばれないようにあるじのそばでみまもっておこう)」

「(それは助かる、頼んだ小豆)」

「主、ねるまえにさきほどのほうこくしょのことなんだが…(すまないみな…あるじのたのみでもあるからな)」

一応皆に勘付かれない様に自分が見当たらずとも不自然ではない、それっぽいことを鶴丸に言い、Aに声をかけ付いていく

「光坊…ってことだから、小豆が部屋にいなくても心配ないと謙信たちに言っておいてくれ」

「了解」

「…」

が、戻っていくAと小豆の後姿に静かに視線を送る者が一人…

『小豆さん色々ありがとう;;』

「いいや、わたしもみなのよろこぶかおをみたいからな」

「それでは主さま、小豆長光、準備は宜しいですか」

『大丈夫だｙ…』

「主や」

『おっひょぃ!?み、みみみ三日月さん!?ど、どうしたの!?;;』

襖越しではあるが、まさかの三日月が来訪…しかも寝ると言った後直ぐに来たことに驚く
普段こういうことはないので…アレなことを期待して驚いたのでもなく

「入るぞ」

『どうぞ;;』

「二人だけで何処へ行こうとしている?」

『(ば、バレてるー;;)』

襖を開けて入ってきた三日月に怒られているわけでも、咎められているわけでもない(今の所)し、比較的声も穏やかなのだが、どこか圧を感じる

しかも、いつもは自分にじゃなくて他の審神者の人とかに向けてなので自分に向けられたのは初めてだ…成程、確かにこれは精神に語り掛けるように…怖い

「もう…俺たちの手の届かぬところで…傷つくところなど見たくはない…」

俺達が傍にいれば防げたかもしれない害意からもな

そっと抱きしめられたが、回した腕が何時もより弱弱しい感じがした

『三日月さん…ごめんね…えっと…』

この体制のまま、小豆に頼んだ時の様に話した

「そうか(俺達が考えていることと内容は違うが、同じような想いでいてくれたということか)ならば俺も行こう」

『いいの?』