785色目 ページ36
それに、あの審神者を捕まえるのを協力してくれた人たちだし
「(アイツやっぱ中々に厄介な奴らに好かれてんじゃねぇか)」
「(おお、怖い怖い;;)」
一応見兼ねた小豆が諫めるように名前を呼ぶと、大丈夫だと眉を下げるだけの光忠
やはり男士達の奥底に気づいていない感じのA…いや、彼らが悟らせないようにしている部分もあるのだが
『ひぎゃーっ!?』
「主っ!?どうされましたかっ!?」
「また鶴さんが主を驚かせたのかな」
遠くで響くAの悲鳴ときっとすぐに駆け付けたであろう長谷部の声に困ったように笑いながら、じゃあ僕たちは行くねと四人から離れていく光忠達
「圧力が凄かったな」
「静かだけど強い牽制だった」
「男士達のこれに気づかない優癒子ちゃんってしっかりしてるように見えて…天然？」
「初日に料理を作るのを手伝ったときも似た様なことがあって本人は気づいていなかったぞ」
「あの時はゼロが思いっきり煽るから内心焦ったよ」
「でも俺は本心しか言ってない」
「いつか鶴丸に刺されるぞお前…」
「(陣平ちゃんに呆れられるって相当な気がする･･･)」
あの時のことを思い出しながら苦笑いの諸伏と、呆れた風な松田の横で心の中でではあるが失礼なことを思っている萩原
「おい、ハギ･･･今失礼なこと思ったろ」
「!!そ、そんなことないよ陣平ちゃん;;(何で分かったんだよ;;)」
「刺しはしないが、斬りつけるかもな」
「「「「!!」」」」
先程Aの悲鳴が聞こえて来てから5分も経っていない･･･しかも、少し距離があったはずだが･･･
いつの間にか鶴丸が四人が座っている近くの柱に腕を組んでもたれ掛かっていた
声が聞こえるまで気配は少しも感じなかった
「(何時の間に後ろを取られてっ･･･)」
「(クソっ･･･気配に気づかなかった;;)」
「(あれ?これ俺たち死亡フラグ･･･?;;)」
「(組織の奴らだったら確実に俺たちは消されてたな;;)」
安室以外の三人は内心焦りまくる
「さっき光坊に釘を刺されたんじゃないのかい」
向こうに行った際に光忠に教えてもらったのだろうが、先程のやり取りを間近で見ていたかのような口ぶりの鶴丸
「まぁ、俺は太刀なんで夜戦は得意じゃないがな」
「一つ疑問なんですが、鶴丸さんだけではなく何故ほぼ全員が優癒子さんに執着にも似た思いを抱いているのですか」
鶴丸一人なら、鶴丸がそうなのだろうとそこまで気にならなかったのだが
どうやらそうではないようなので余計気になるのだろう
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作者名：べっこうあめ | 作成日時：2023年11月17日 13時
