久遠のカラフルイヤーズ16 (ページ3)

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そんな粟田口兄弟のやり取りがあったことなど露知らず、大浴場の方へと到着したA達

「やっぱり大きいー!温泉旅館みたい」

楽しそうな歩美とこけない様にと窘める哀と浴場の方へと行き、予定通り頭は洗ってもらった

『ありがとう二人とも、助かったよ』

「優癒子お姉さん、首…痛そう」

傷にはまだ包帯を巻いているので直接見ることは無いが、首はそのままのためまだ絞められた跡が残っている…薄くはなってきているが

『痛くはないんだけどね…跡がまだ消えないんだ…完全に消えるにはまだもう少しかかるんだって』

ちょっと見苦しくてゴメンね

「アナタが悪いわけじゃないんだから謝らなくていいのよ」

眉を下げて申し訳なさそうにそう言うAに、全くもって何も悪くないのだから謝るなと灰原に断言された

「シャンプーとリンス、いい匂い」

『こっちのボトルのは私が使ってるやつと同じものなんだ』

さっぱり系の匂いがいい人はこっちのシャンプーとリンス使ってるって言ってた

「乱ちゃんの髪もこの匂いしてた!」

乱ちゃんと、優癒子お姉さんと、哀ちゃんとお揃い!嬉しい

『ぎゃんかわっ…私も二人とお揃い嬉しいよぉっ』

思わず二人其々に顔を寄せたA

「ちょっと…泡が付くわよ」

そう言いながらも満更でもなさそうな灰原

洗い終わって(背中を洗いっこした)大きな湯船にゆったり浸かった後上がって髪の毛を乾かす

『歩美ちゃんも哀ちゃんも似合ってる!可愛いよ!』

二人の甚平姿にデレデレだった

『妹がいたらこんな感じなのかな…お兄ちゃんがいる感じと弟がいる感じはもう体験してる…と言うか、体験中なんだけどね』

さー乾いたから短刀ちゃん達に声かけに行こうか

「アナタまだ乾いていないじゃない…風邪ひくわよ」

そこに座って、乾かしてあげるからと鏡の前のスツールに座らされてドライヤーを持った灰原が後ろにスタンバった

『ちょっと前にもそんな感じのことがあったな』

あの時は清光君が乾かしてくれたんだよね

「前に一度同じようなことがあったんだったら学習して頂戴」

『小学生の子に注意されてしまった…はい、気を付けます』

哀ちゃんお姉さんみたいだね、流石しっかりしてる

「(アナタは妹というより、やっぱりお姉ちゃんって感じがするわ…お姉ちゃんはここまで抜けてないけど)」

Aの髪も乾いたので、今度こそ男性陣にお風呂を明け渡すべく声をかけに行った

「コナン君達お風呂空いたよー」