久遠のカラフルイヤーズ15

703色目 ページ4

『(三日月さんがメチャクチャ辛辣だ;;)』

「大切な主に怪我を負わせられて、まだ抑えてる方だよ主」

『ナンデオモッテルコトガワカッタノキヨミツクン』

「なんでカタコト?」

「鶴お兄さんは鶴さんだから白いの?とってもキレイ!」

「衣装は白一色でいいのさ、戦場で赤く染まって鶴らしくなるだろう?」

微笑みながらそう言われてAや男士以外の人たちがゾクリと寒い何かを感じる

「発想が物騒…;;」

内番服に戻った二人は元座っていたところに戻る

「鶴お兄さんたちが怪我するの…やだ…」

『だ、大丈夫だよ歩美ちゃん、皆とっても強いから』

怪我しても私が直ぐに治してあげられるし

「主は当分霊力での手入れは禁止だよ」

『え…!?』

「当然だろ大将」

本当は布団の中で絶対安静なんだからな

清光と薬研の言葉に、そんな…!と絶望顔で項垂れるAを少し嬉しそうな目で見つめる三日月と鶴丸

「(優癒子さんを見つめる目が、初めて会った時よりかなり優し気だな…前に言ってた大切な人ってのはよく分かったけど…でも、それ以上に重い何かを感じるのは気のせいか?)」

「あの人の捜索はこちらの警察に任せてみるのはどうでしょう」

とても優秀なので直ぐに見つかると思いますよ

『英賀さんに相談してみる?』

もし、協力してもらっても大丈夫なら協力してもらった方がいい気がする

『私も…今回は許せない…だから絶対見つけたい』

謝ってもらいたい…私にじゃなくて一期君や…ううん、こんなに悲しませた男士の皆にっ

膝の上に置いていた手をズボンと一緒にギュッと握り締め泣きそうな顔のA

「(主…)」

「(やはり、俺たちのことを慮ってくれるか)」

「大将、そう力むとまた傷が開くぜ」

隣に座っている薬研が握り締めて力の入った手を柔らかく解きほぐして優しく撫でてくれる

「優癒子お姉さん安心して!私たちが見つけてあげる!」

「僕たち少年探偵団なんです!」

「任せとけよな!」

『優癒子…お姉…さん……』

「主?」

『か、可愛いっ(ありがとう皆)』

「大将…逆だぞ」

「おい、お前ら…あの人を追うってことは遡行軍ってのと鉢合わせるってことだぞ」

流石に危険すぎる

「そうだよ皆、今回は止めておこう?」

「じゃあ、僕たちと一緒に探してくれる?」

「おい、日向」

「僕たちがいれば時間遡行軍からも守ってあげられるよ」

だってダメって言っても勝手に探しそうな目をしてるし、だったら守れる範囲にいてもらった方がいいんじゃない?

704色目→←702色目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す