久遠のカラフルイヤーズ15

718色目 ページ19

あの審神者がこちらに戻ってきたとはいえまだ遡行軍が出る可能性もあるので、ここの本丸には当分の間あの世界の見回りや警護をお願いしたいとのことらしい

後で英賀から連絡が行くとのこと

『分かった、ありがとうこんちゃん』

清光君達の目が覚めたら皆に説明しておくね

「乱兄さん、交代してください」

「俺も大将の懐に入りたいー」

『可愛いっ･･･』

それから長谷部たちに見守られながら、しばらくの間短刀達とゴロゴロした
十分休んだので、Aはまだ目を覚ましていない男士達の様子を見に行った

『(私が寝込んでいる間…皆こんな気持ちだったんだね…)』

傷はもう大丈夫だが、不安と心配がごちゃ混ぜになり内側でグルグルと回っている
一人一人頭をそっと撫でて顔色とかを見ていく

『(清光君と鶴丸君は検非違使との遭遇で二回目の重傷か…)』

「ん…ある…じ?…」

『!!鶴丸君、気分はどう?痛いとこある?』

「目が覚めて…主が最初に…見えるのは…嬉しい…こと、だな」

『か、可愛い…起き上がって大丈夫?』

「あぁ」

その後他の男士達も目が覚め起き始めた

『皆ごめんね…まさかあの世界の方にも検非違使が出るとは思わなくて…』

練度考えずに部隊編成しちゃって

「主が悪いわけではないぞ」

「誰も検非違使が出るとは思っていなかったからな」

「小鳥は遭遇はしなかったか?」

『うん、私は大丈夫』

あの後のこととか、今後のことお話しするけど明日にする?

「傷は無いから大丈夫だよ」

他の男士も大丈夫だと言うので、今から大広間に全員集まって話すことになった

『じゃあ皆に声かけてくるね』

「主、もう少し」

少し覇気のない珍しい三日月の言葉の後、腕の中に収められる

こうして甘えられるのは珍しいなと、身長差的に頭に手は届かないので背中を優しく撫でる

『奮闘してくれてありがとう、疲れたよね』

お疲れ様

鶴丸や清光は勿論、あまりこういう時に甘えて来ない鶯丸や山鳥毛も手招きして抱きしめ背中を撫でて奮闘してくれたことを労わる

「やはり、主の傍は落ち着くな」

「ここ最近、あの審神者の所為で本丸内は気落ちする者、ピリついている者の方が多かったからな」

それ程Aが慕われている証拠だ

『(不謹慎かもしれないけど、嬉しい)』

「なーに笑ってんの主」

主が寝込んでるとき大変だったんだからね…主にそこのじいさんたちが

「俺たちのどこが大変だったというのだ加州よ」

「わざとなの?それとも無自覚なの?」

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