久遠のカラフルイヤーズ15

714色目 ページ15

「怯えてる子を守るのもお巡りさんの大切な責務なんでね」

「それに、この子を襲った犯人だろ、お前」

怯えて苦しんでるのが分からないのか

『い、一期君や、粟田口の子、ほ、他の男士の皆に謝って下さいっ』

「いいえ、、主さんにも謝ってもらいます」

『(ど、どうし…よう…二人はちゃんと強いって分かってる…けど…三日月さんや鶴丸君、清光君達にも…いてもらいたい…)』

鶴丸君、清光君達っ…

「大人しく、捕まっとけっ!!」

『!!(い、痛そう)』

後ろから来たサングラスにスーツ姿の天パ…基、松田に横っ面を殴られたその男は一瞬目がチカリとして道路とこんにちはするハメになった

「ただ確保するだけなんだからやりすぎんなよ!?」

後ろからはガタイのいい…マツダと同じ強行犯係の伊達も走ってきた

「なんだ、陣平ちゃんと班長、近くにいたんだ」

「大丈夫か?嬢ちゃん達」

マツダが地面に伸している男を後ろ手にして手錠をかける

「ありがとうございます、助かりました」

いくら審神者で主さんに対してヒドイことをしたとはいえ、人に刀を振るいたくはなかったので

「(笑顔でなんてこと言ってんだ;;)」

『あ、ありがとう…ございますっ!!捕まえてくれてっ』

「俺たちは俺達の仕事をしただけだ、気にすんなよ」

「これで嬢ちゃんが怯えなくて済むならよかったぜ」

確保したことを目暮に連絡を入れる伊達…奥ではまだ先ほど殴られた衝撃から復活できていない審神者とやった本人の松田が押さえていた

『っ…こ、これ…これでっ…皆がっ…傷つかずに…済むっ…』

もう大丈夫なのだと安心すると、緊張が解れて涙が零れる

「あ!優癒子お姉さんっ!!」

「主っ如何しましたかっ大丈夫ですかっ」

向こう側、松田達が来た方向とは逆の方、優癒子達の後方から歩美の声と一期が駆け寄ってくる

「主さん大丈夫?」

『っ…グス、大丈夫…ごめんね心配かけちゃって…あの人を捕まえてくれたの』

Aの視線の先には松田に取り押さえられているあの審神者の姿が

「松田刑事が捕まえちゃったの!?」

私たちで捕まえたかったぁ

「現役には敵わないってこった」

「捕まったのなら良かったよ」

取り押さえているというより、もう上に座っている松田にそれはどうなんだと一瞬ジト目を向けたコナン

「主君、ハンカチをどうぞ」

『ありがとう前田君』

差し出されたハンカチを受け取り涙を拭くA…流石一期と似て落ち着いた雰囲気の前田だと思った

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