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「お前には染岡の手伝いをしてもらう」
「うん。で、なんで私？」
首を傾げて聞くと、鬼道さんは口元を微かにあげて言った。
「月夜見A。唯一の女部員、マネージャーを除く。最近はベンチ入りが多くなっている」
「ひっど。気にしてんのに」
「それでもそのスキルは雷門サッカー部の中でも五番手に入るだろう。それもこれも、負けず嫌いな性格と、『女子だから…』などの言い訳を思いつける頭がないからだと推測できる」
「誉めてんだか、けなしてんだか良くわからないね」
遠まわしにバカって言われてるように感じて、じとっと鬼道さんを見る。その視線をスルーして、彼はとんでもなく上から目線で言った。
「自分の長所を言ってみろ」
「ぷおじってぃぶ！！」
かっこよくポーズを決めながら、精一杯のネイティブな発音。それを、鬼道さんはお得意のポーカーフェースで受け流した。いや、少し目が冷たいような。
心が折れかけた私は、予備のハート(ダイヤモンド並みの固さ)を取り出す。
「あれでしょ、コントロールの良さ」
「そうだ」
少し自慢げに言った。そうそう。私は、コントロール力なら雷門MF陣の中で一番だと、自信持って思えるんだよね。
鬼道さんは小さく頷くと、口を開いた。
「それと、気付いていないだろうがボールのキープ力も上がってきてるぞ」
「え、そうなん？」
稲光修練場での特訓のおかげかな。頑張ったもんね。ちょっと嬉しい。にやにやしてると、鬼道さんは冷静に付け足した。
「いいか、染岡にパスを出す時は普段より約三歩手前だ」
「あいあいさー！！」
敬礼をして、さっさと準備運動にかかる。体を伸ばしながら、ふと思った。
なんで鬼道さんは私のパスの出し方を指図できるんだろう。だって、私まだ鬼道さんの前でプレイしてないでしょ。データは一体どこから。
そう思って聞いてみると、鬼道さんは平然と答えた。
「他の選手達のデータからそんなもん簡単にわかるだろう」
「いやわかんないでしょ」
ツッコミを入れながら、軽くジャンプする。よし、ウォーミングアップ完了！
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綾香 - めっちゃ面白いです！ (2015年1月13日 12時) (
レス) id: 4993db4a9e (このIDを非表示/違反報告)
乃森(プロフ) - 黒翼さん» こんにちは。わざわざコメントありがとうございます。励みになります！更新、頑張りますね！ (2015年1月3日 22時) (レス) id: 09edd095e8 (このIDを非表示/違反報告)
黒翼 - こんにちは！おもしろいです！マジでおもしろいです！これからも更新頑張ってくださいね！ (2014年12月31日 11時) (レス) id: a58796c65d (このIDを非表示/違反報告)
乃森(プロフ) - 樫月さん» はじめまして。面白いとのこと、ありがとうございます！本当に嬉しいです。最近はなかなか更新できなくて、申し訳ないです。ネタも溜まってきてるので、一月に入ったらまたぽちぽち更新開始したいと思っています。応援、励みになります！頑張りますね！ (2014年12月27日 0時) (レス) id: 09edd095e8 (このIDを非表示/違反報告)
樫月(プロフ) - はじめまして！凄く面白かったです！一話から一気に読み進めてしまいました。大変かと思いますが、応援しています。頑張って下さい！更新楽しみにしてます！ (2014年12月25日 0時) (レス) id: ef88a7389b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：乃森 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/setsunahp/
作成日時：2014年3月5日 11時
