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グラウンドのベンチに腰掛けると、顔を手で覆う。頭が痛いぜ。寝不足で。
「ちょっと聞いてよ、昨日ね….」
「Aさん、それさっきも聞きました」
困ったような笑顔でそう言う春ちゃん。うん、超眠い。こんなに睡眠時間が短かったのって、某ゲームにハマって一晩でクリアした時以来だよ。
ちなみに、昨日宿題を手伝った純ちゃんも超寝不足な様子。地面に座り込んでうとうとしてる。彼、普段は一日十時間は寝てるからさ。しっかし目の下にクマがある純は珍しいぜ….。
寝たい寝たい寝たい、と呪文のように呟く私を見て春ちゃんは心配そうに首を傾げた。
「授業どうしたんですか？」
「いや、歴史の時間に寝ちゃって….あの先生嫌だ」
「織田ぁ信長はぁ本能寺の変でえぇぇ、みたいな話し方ですよね！」
「ぶっ」
真面目な顔で先生の物真似をしたもので、思わずふきだす。そう、そんな感じ！あの喋り方じゃ眠くなるにきまってるっしょ。春ちゃんに向かって親指を立ててると、男子共の声が聞こえた。
「待たせたか ?」
「すまん、遅くなった！」
「風丸様ああああぁぁぁ！！」
バッ！という効果音が付きそうな勢いで、どこかの風丸様命野郎が飛び上がった。そしてそのまま風丸の上に覆いかぶさる。
覆いかぶさる。
反射的に、ポケットに突っ込んどいた携帯を取り出した。
「うあっ！水原？！」
「風丸様、今日も麗しい！昨日は行きたくもないのに鬼道の家に行ったり、どこかの馬鹿の宿題を手伝ったり、挙句の果てに二時間しか寝れなかったりと散々でしたが！風丸様のお顔を見れて疲れが一気に吹っ飛びました！僕はきっとこのために生きてきたんです！一生ついて行きます！」
「ついてこなくていい！」
「ツンデレですねわかります！」
連射モードでいくつか写メを撮っとく。いつかこれは売りつけよう、誰かに。横を見ると、春ちゃんがなんか冷めた目をしてた。
「二人はいっそのこと付き合っちゃえばいいんじゃないですか？」
「いや、どっちにしろ風丸にはその気はないと思うし、ていうかその気があるなら阻止する」
「純ちゃんさんはどうなんでしょう」
「純はその気大有りなんじゃない？わかんないけど。ていうかその気があっても阻止しきれない」
「まあ風丸先輩にその気がないうちは大丈夫ですね！」
「だぁね」
女子二人でほのぼのと良くわからないトークをしている一方、男子共は力ずくで純を風丸から引き剥がそうとしていた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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綾香 - めっちゃ面白いです！ (2015年1月13日 12時) (
レス) id: 4993db4a9e (このIDを非表示/違反報告)
乃森(プロフ) - 黒翼さん» こんにちは。わざわざコメントありがとうございます。励みになります！更新、頑張りますね！ (2015年1月3日 22時) (レス) id: 09edd095e8 (このIDを非表示/違反報告)
黒翼 - こんにちは！おもしろいです！マジでおもしろいです！これからも更新頑張ってくださいね！ (2014年12月31日 11時) (レス) id: a58796c65d (このIDを非表示/違反報告)
乃森(プロフ) - 樫月さん» はじめまして。面白いとのこと、ありがとうございます！本当に嬉しいです。最近はなかなか更新できなくて、申し訳ないです。ネタも溜まってきてるので、一月に入ったらまたぽちぽち更新開始したいと思っています。応援、励みになります！頑張りますね！ (2014年12月27日 0時) (レス) id: 09edd095e8 (このIDを非表示/違反報告)
樫月(プロフ) - はじめまして！凄く面白かったです！一話から一気に読み進めてしまいました。大変かと思いますが、応援しています。頑張って下さい！更新楽しみにしてます！ (2014年12月25日 0時) (レス) id: ef88a7389b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：乃森 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/setsunahp/
作成日時：2014年3月5日 11時
