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フェルが来てから1週間くらいたった。
いつもと変わらない……と、言いたかったのだけれど…。
「ハァ…」
「A？大丈夫ナノ？」
「うん……私は大丈夫」
そう、私は何も無い。
なら何がいつもと違うのか、と聞かれれば…私以外の人たち━━ルキくんたち。
原因はわかってる。
“アダムとイブ”この関係が、原因。
私は、彼らにアダムになれないことを言ってない。
私の口から言ってはいけない気がしたから。
「どうしたらいいのかなぁ…」
「ルキたち、ギクシャクしてるノ」
「そうだね…。ルキくん、焦ってる」
多分、薄々は気付いてるんだと思う。
それでも、あの人への恩返しがしたいから、ルキくんは焦ってる。
そのせいもあって、この屋敷の中の関係がおかしくなってる。
すれ違っちゃってる。
「私……何やってるんだろ」
彼らの気持ちを知ってた。
今の状況も知ってた。
それなのにどうしてそれを止められなかったんだろう。
あたたかい空間を、どうして守れなかったんだろう。
この世界に慣れすぎたのかもしれない。
「A？」
「…フェル、ちょっと、散歩に行こっか」
フェルを抱き上げて外へ出る。
外は夕陽が沈みかけて空が赤紫色に変わっていた。
いつもなら綺麗だと思うこの空の色も、今日は綺麗だと思えない。
気持ちがのらないと、景色の見え方もこんなに変わるんだ……。
「A、どこ行くノ？ルキたちが心配するノ！」
「…うん、でも、もう少しだけ」
フェルの声も右から左へ簡単にすり抜ける。
すべて投げ出したみたいに何も考えられない。
「まだ…行くノ？」
「もうちょっと…」
「でも、あんまり行くと帰り道わかなくなるノ」
森の中に入っていく私を焦った声で止めようとするフェル。
でも、今は帰りたくない…そう考えてる私がいた。
陽は徐々に沈み始める。
暗くなってきて前が見えない、きっと後ろも見えなくて帰り道もわからない。
ここでやっとやってしまったと気づいた。
「…ヤバ」
「A、このままじゃ帰れないノ」
「……帰れない」
私が帰らなくて、彼らは心配してくれるかな、探してくれるかな。
それとも、私より、カールハインツへの恩返しで頭がいっぱいで気がついてくれないだろうか…？
「…っはは……ｯ…」
こんなタイミングで…ふと家族を思いだした。
昔、何日か帰らなかった時、家族は、お父さん以外心配なんてしてくれなかった。
今回も…おんなじなのかな。
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梔子(プロフ) - わらわらさん» コメントありがとうございます。行き詰まってしまっているのでたまに読み返してしっちゃかめっちゃかしてるなとはおもいます。笑 ただ、書き直すとかなり内容が変わってしまうのでもし読み進めていただけるのであればこのまま読んで頂けたらと思います (2019年1月8日 10時) (
レス) id: f650fd1707 (このIDを非表示/違反報告)
梔子(プロフ) - れんすけさん» 返信遅れてすみません！もう少し文字数減らして読みやすい感覚にできるようにしてみます(汗) (2019年1月8日 10時) (レス) id: f650fd1707 (このIDを非表示/違反報告)
わらわら - 主人公イキり過ぎでしょw (2019年1月8日 10時) (レス) id: 091d3f1fea (このIDを非表示/違反報告)
れんすけ - 字が詰まってて読みづらいです… (2018年3月12日 15時) (レス) id: 4bd8d4113b (このIDを非表示/違反報告)
汐子 - まって苗字一緒www 宮野ww宮野ww (2016年10月23日 3時) (レス) id: 693e560875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梔子 | 作成日時：2016年5月5日 16時
