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「ねぇ、A、ここがガッコウ?」
腕の中で大人しくしているフェルが私を見上げてそう聞いてきた。
「そ、ここが学校。私が授業受けてる間は大人しくね?」
「はーいナノ〜♪」
腕に抱かれるフェルはどこか楽しそう。
フェルは当然なことながら学校に行ったことがなかったらしい。
だから初めて見る場所でワクワクしてるんだろう。
ゆらゆらと揺れるしっぽが可愛らしい。
フェルは教室に行くあいだもキョロキョロしていて可愛かった。
「フェル、どこか気になるとこある?」
「美味しい匂いがしたとこがあったノ!そこに行きたいノ〜」
「家庭科室だね、あとで行こうk…った…」
「失礼しました……おや」
「あ、レ、レイジくん」
「……使い魔、ですか」
ぶつかってしまったのはレイジくんで、チラッとフェルを見て私を見た。
フェルは怖いのか縮こまって震えている。
「フェル、怖くないよ。レイジくんも、そんな目しないで!フェルが怖がるじゃん」
「元から私の目はこうですが」
「いつもより冷たい目をしてるんですー。ね、フェル?」
フェルを見てそう問えば無言で頷いた。
それはもう必死に。
そんなフェルを見てレイジくんがフッとため息をついた。
「フェル…と言いましたね。心配しなくても取って食ったりなどしませんよ」
「したら一生口聞かないから安心して。紅茶のプレゼントもないから」
「……それは厳しいですね」
紅茶好き同士でずいぶん仲良くなったと思う。
おかげでこんな冗談も言えるようなった。
もちろんお互いに。
「ああそういえば」
「ん?」
「アヤトたちが迷惑をかけたようですね。大丈夫なのですか?」
「ああ平気だよ。もともとユイちゃんを私たちが預かってるから喉渇いてて大変だったんでしょ。
まぁ流石に死を覚悟したけどね」
「ハァ……本当にすみません」
いやぁ……よく出来たお兄さんですこと。
流石逆巻家のオカン。
こういう人が1人でもいるから平和なんだろうねー逆巻家は。
「気にしないで、あ、でも一つ伝言いい?」
「何でしょう?」
「次私に妙なものつけたら覚悟しとけよ、糞変態ヤロー……って変態さんに伝えといて♪」
「……何があったのかはあえて聞きませんが…わかりました。伝えましょう」
あぁ、レイジくんのため息が増えてしまった。
申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
とはいえ、やってきたのはライトくんなのだから反省はあまりしていなかったりするのは内緒だ。
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梔子(プロフ) - わらわらさん» コメントありがとうございます。行き詰まってしまっているのでたまに読み返してしっちゃかめっちゃかしてるなとはおもいます。笑 ただ、書き直すとかなり内容が変わってしまうのでもし読み進めていただけるのであればこのまま読んで頂けたらと思います (2019年1月8日 10時) (レス) id: f650fd1707 (このIDを非表示/違反報告)
梔子(プロフ) - れんすけさん» 返信遅れてすみません!もう少し文字数減らして読みやすい感覚にできるようにしてみます(汗) (2019年1月8日 10時) (レス) id: f650fd1707 (このIDを非表示/違反報告)
わらわら - 主人公イキり過ぎでしょw (2019年1月8日 10時) (レス) id: 091d3f1fea (このIDを非表示/違反報告)
れんすけ - 字が詰まってて読みづらいです… (2018年3月12日 15時) (レス) id: 4bd8d4113b (このIDを非表示/違反報告)
汐子 - まって苗字一緒www 宮野ww宮野ww (2016年10月23日 3時) (レス) id: 693e560875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梔子 | 作成日時:2016年5月5日 16時