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弍佰 玖拾 陸 話 ページ17

莉犬side





あれから随分と月日が流れた
縁壱との旅は楽しく、縁壱も笑顔が増えたと思う


俺たちは、行く宛てもなく旅をするだけだったけど
ふと縁壱が「行きたい場所がある」


と言うので、今はそこに向かっている
日が出ているので、俺は箱に入って運ばれてるだけなんだけど






莉犬「縁壱、そこは近いの?」

縁壱「ああ…もうすぐだ」






俺は鬼になって、犬に近くなったのか、人間の頃より視覚と嗅覚がずば抜けてするどくなった

たしかこの匂いって…






縁壱「…着いた」

莉犬「!」






箱が前に傾いた
どうやら、縁壱がお辞儀をしたらしい

何やら話し声も聞こえる
この声…男性?子供の声も聞こえてきた

縁壱の知り合いかな?






縁壱「莉犬、日陰だ。出てきても大丈夫だぞ」

莉犬「あ、うん!」






箱の扉を開けた

のそのそと、小さくなった体で箱から出てみると…
そこには見慣れた景色が広がっていた






莉犬「え…ここ…」






俺が、縁壱とうたが、住んでいた家…の縁側だ
いつの間にこんなに立派になって

と、物珍しそうに俺を見ている男性と目が合った






莉犬「こ、こんにちは…」

「こんにちは!かわいい鬼もいるんですね」

莉犬「かわいい…」






小さいと言われたようで、なんだかムッとした
子供の姿から元の大きさに戻った






莉犬「こっちが本当です!」

「すごいですね」

莉犬「可愛くないでしょ?」

「いえ、可愛いですよ」

莉犬「…」






あ…思い出した
この人、炭吉さんだ

炭治郎のご先祖さま
どうりで、この包容力…






炭吉「縁壱さんの弟さんですか?」

縁壱「ああ、そうだ」

莉犬「!」






縁壱…
やだな、最近すごく涙腺が弱い

縁壱が俺のことを家族と思ってくれてるだけで、うるっと来ちゃった






炭吉「3年ぶりでしょうか?お元気そうで良かったです」






3年ぶり…
原作ではたしか「2年ぶり」と言っていたはず

1年も、俺と一緒にいてくれたのか






炭吉「あの時、赤ん坊だったすみれも、こんなに大きくなりました」






そう言って、炭吉さんは、子供を膝の上に載せた






縁壱「お前たちが幸せそうで嬉しい。幸せそうな人間を見ると、幸せな気持ちになる」

炭吉「…?」

莉犬「…」




縁壱「この世は、ありとあらゆるものが美しい。この世界に生まれ落ちることができただけで幸福だと思う」

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りあころ(学校ので来てる)(プロフ) - れいなさん» 時差エグいですけど、あんまりそういうこと書かないほうが良いと思いますよ(不快にさせてしまったのならすいません)こういうのは作者様のペースでやるのが最優先ですから。何回も言いますが不快にさせてしまったのならすみません。 (10月25日 11時) (レス) @page26 id: 30e657e636 (このIDを非表示/違反報告)
れいな - 書かないんですか (8月29日 17時) (レス) @page26 id: a1b0a1bb91 (このIDを非表示/違反報告)
なずな@移行垢(プロフ) - 莉犬:全部できるよ!が何気に一番怖い...ww (2023年2月22日 16時) (レス) @page26 id: 24f39e54cf (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 弧亜(元すみれ)さん» いつも見てくれてありがとうございます! (2023年2月17日 19時) (レス) id: c905288d1d (このIDを非表示/違反報告)
弧亜(元すみれ) - 続きッありがとぅございます(泣) (2023年2月11日 12時) (レス) id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りん | 作成日時:2022年11月24日 22時

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