横side 418 ページ20
信五の手を緩めて、体を反転させて、俺が信五の背中に手を回してそっと抱き締めた。
「ずっと一緒やで」
「ぅん…」
俺の胸に顔を埋めた信五が小さい声で頷いた。
暫くして靴を脱いでリビングに入った。
信五が買ったオレンジジュースを冷蔵庫に入れた。
泣いて疲れた信五はソファに座って下を向いていた。
キッチンから戻った俺は隣にそっと座って、ゆっくり肩に手を回して抱き締めた。
「お疲れさん。よう頑張ったな」
「ぅん……」
そして、俺は知らん振りして、なんであんな所に居たのかを聞いてみた。
「なんであんなとこにおったん？道間違ったん？」
「うぅん……あのな…ちぃちゃんおってん」
「ちぃちゃん？」
「茶色い猫さん」
猫さんって言うん………めっちゃ可愛いやん…て思ったら胸が締め付けられた。
「それがちぃちゃん？」
「うん。でな、ちいちゃん追っかけてたら、知らんとこ行ってもうてん」
「…そっか…ちぃちゃんに夢中になったんやな？」
「ぅん……ごめんなさい」
「謝らんでええよ。そんな可愛かったん？」
「うん…可愛かってん。お腹撫で撫でしてな、遊んでてん」
「そっか…一緒に遊べたん良かったな」
うん、見てたで。ずっと。
その姿が可愛過ぎて、その猫になりたいと思ったんやで。
なんて言えるわけあれへん。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 185人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
じーな(プロフ) - 華子うさぎさん» こんにちは！そうなんですよ！時間が出来てるんで、いろんな話がぶわーーーっと！！久々に進んでますね！仕事しながらですが、恐らく時間にも気持ちにも余裕が出来てるようです笑 (2019年9月5日 13時) (
レス) id: 16ef9f1163 (このIDを非表示/違反報告)
華子うさぎ(プロフ) - 可愛すぎます。ヒナちゃん『初めてのおつかい』あのテ―マソングが頭の中に流れてきそうです。緑×青で関係が出来たり、まるちゃんの思い人が解ったり、話が進んで居ますね！その先を知りたいです。 (2019年9月5日 11時) (レス) id: d000ba8c9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：じーな
| 作成日時：2019年8月13日 0時
