DESPAIR (ページ30)

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Ep27 再開【白瀬裕大】ページ30

羅真くんに病院と病室を教えてもらって智哉くんのお見舞いへ行く。

碧海くんはすごい緊張してたけど。

ドアをノックする。

水「はい？」

声が聞こえた。もう、聞けないかと思ってた声が。

白「智哉くん…。」

恐る恐る入ると、智哉くんは涙を流した。僕は慌てて入って涙を拭うと、ごめんな、ごめんな、と謝られた。

どうやら智哉くんは知ってたらしい。でも、久しぶりに思い出した父の温もりが智哉くんを暴走させた。と。

本人は反省しているが、別にもう大丈夫だった。

碧「水貴くん、ごめんなさい。」

僕達が話していると、碧海くんが謝った。

水「ええよ。あれがなかったら冷静になんてならへんかったやろうし。

それに、俺が死なへんように工夫したのあんたらやろ。

おかげで冷静になれたからもうええよ。」

碧海くんは泣きながらなんでそんなに優しいのと言った。

水「裕大のせいやろ。」

白「えっ？！」

そう言って3人で笑った。

水「あ、俺そろそろ検査始まるから。」

白「うん。じゃあ、また来るね。」

碧「俺も行く。」

水「待ってるわ。」

そう言って僕達は病室を出た。

碧「俺、ちゃんと自分の病気と向き合う。だからさ、一緒に来て。」

碧海くんは病院内にある心療内科の前で止まった。

白「うん、一緒に治そうね。

あと、二階堂くんも。自分の中に二人がいるなんてめんどくさそうじゃん。」

碧「だな、次は二階堂を連れてこよう。」

僕達はそう言って病院を後にした。