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『――ありがとうございました』



バイト先のカフェで、会計を済ませた客を見送った。大学に入学した時から働いているカフェ。もう五代接客用語は意識せずとも口から呼吸のように吐かれていく。


仕事中ではあるものの、頭の中を占めるのはのことばかりだ。

それは彼女と会うにしても、現住所などが分からないからである。やはりあの時無理やりにでも引き止めて連絡先を聞いておけばよかったと後悔しても遅い。



自然と唇の隙間から漏れ出した溜め息はカフェの入り口が開いた鈴の音に紛れ、その音が聞こえれば、俺の口からはあの言葉が出るのだ。



『いらっしゃいま……』



そこまで言ったにも関わらず、喉奥にいきなり酸素が入り込んではヒュッと怪しげな音が鳴る。俺の姿に気付いたコイツは驚いた顔を見せるも、すぐさま片方の口角を上げた。


その様子はまるでこれからゲームを始める悪戯っ子のようで、コイツの口からチラリと覗く八重歯が照明によって白く輝く。



『昨日ぶりだね』



「沖田総悟くん」と傾けた首。背中に汗が伝う。俺の直感がコイツは危険だと信号を出していた。しかしここで怯えるわけにもいかない。それに、臆する理由など何処にもないのだ。



『……そうですね』



喉奥から必死に絞り出した語尾は震えており、誤魔化すために小さく笑ってみせる。だがこの男に名前を呼ばれたということは、俺の名前を知っているということ。


まるで、俺という中身を全て知っているようだ。

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟   
作品ジャンル:アニメ
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ハル(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます!! 百年!笑笑 私死んじゃってますね笑笑 そう思うと半年ってあっという間ですね〜。半年後、ちょっとでも今より素敵になっていたら嬉しいです。またお会いしましょう! ありがとうございました!! (2017年12月22日 15時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ひなさん» ひなさん! ありがとうございます( ´ ∀`) 最後はちょっとばかり夢主をツンデレっぽくしちゃったので、どうかなー、と思っていたのですが感動的になっていたのなら嬉しいです! また半年後、ひなさんからのコメント待っててもいいですかね!? (2017年12月22日 15時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 銀皐月さん» ありがとー! 半年の前にスマホ買ったらおかえりも何もないんだけどね笑笑 でもここではお帰りになるのか! そしたらさっつんに言ってもらおうかな( ´ ∀`) 閲覧とコメントありがとうね。とても嬉しいです!!! (2017年12月22日 15時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - うぃーさん» ありがとうございます!! そのシーンを書きたいがために作った作品といっても過言ではないので、そのシーンが印象的に残ってくださることがとても嬉しいです!! 半年後、またこうしてお会いできることを心よりお待ちしております( ´ ∀`) (2017年12月22日 15時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ピピコさん» うわ〜私めっちゃ感情描写を書くのが苦手なんですよ( ; ; ) なのでそう言ってもらえると嬉しいです、ありがとうございます!! 半年後にまた会えると嬉しいです( ´ ∀`) 閲覧とコメントをありがとうございました!! (2017年12月22日 15時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory  
作成日時:2017年11月14日 19時

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