ハジマリノトキ ページ3
はじまりはいつのことだっただろうか
互いに
純粋に
信じ合い
愛し合っていたのは
「それも今は関係ないか」
見えない灰色の空の下で
今日も私は
「なぁに?また1人で寂しくなっちゃった?」
「ッ__!」
違う、チガウちがう違ッ__
頬にそっと優しく手が触れる
にこりと目の前の貴方は笑う
【獲物】を凍らせるような目で
「ッ…いや…」
「何が嫌だというんだい?あぁ、ずーっと傍にいて欲しかった?ごめんね、僕も忙しくてさ」
忙しいのは、
私を捨てて別の子のところへ行ったからでしょう…?
なのに
なんでいまだに私を捕まえようとするの
……違うか
もう既に私は捕らわれてる
貴方の作った愛の檻に
首を横に振って否定をしめす
途端にただでさえ凍てつく瞳の温度がさらに下がる
「いッ…」
「なんで否定なんかするのさ?ほら好きでしょ、僕のこと。君の目がまだ見えてるのはなんでか分かってるの?僕をちゃあんとうつすためだよ」
「___!!」
声にならない叫び声をあげる
痛い
切られた
今日はナイフだろうか
血が流れる感触がする
「ごめ…なさ…」
「いうことはそうじゃないでしょ?」
はやく言えと彼の目がいう
私は震える声で言葉を紡ぐ
「あい…して…る」
「よく言えました、やっと本心を言ってくれたね」
頭を撫でられる
少しホッとしたその瞬間
「ッ_!な…んで…」
さっきの傷口をギュッと指でおすようにされる
「誰が許すなんていった?」
もう、今日は許してもらえないみたいだ
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作者名:trbyukki x他1人 | 作成日時:2019年4月19日 12時