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たくさんの本 ページ19

今まで気にしていなかったが


自分の部屋の本棚にはたくさんの本があって
その棚も幾つもある


過去の私凄いなぁ、なんて思い乍ら早速一冊手に取る


本というのは凄かった
窓の外も面白かったが、その何倍も面白い


分からない所もあるがそれを想像するのも楽しかった



今まで窓の外を見ていた時間は
本を読む時間になった









何日もかけて漸く読み終えた本は
主人公も、その周りの人もとても幸せそうで
私までどこか幸せな気持ちになっていた


もうそろそろこんな時間だ

中也が帰ってくるまでまだ時間はあるが
本来はそろそろ寝てるはずだった

今なら、寝れるかもしれない

本を棚に戻して幸せな気持ちのまま寝台に潜り込む


本の内容を頭の中で思い返しているうちに
眠たくなってくる

よし、いい感じだ

これなら、中也に迷惑がかからずにすむ
わざわざ仕事をはやめて迄帰ってこさせてしまわなくてすむ





意識が微睡み始めた頃


眠気に襲われ、寝ようとしてる筈なのに
寝れない


どうして


「っ…」

これ以上心配かけたくないのに


怖さが背中の方から這ってくるような感覚

丸まっても、目を瞑っても、治まらない


布団の中で頭を抱え込むような姿勢で震えてしまう

目に涙が溜まってきてるのが分かった


やだ、嫌だ
お願いだから。

止まって、お願い。


駄目だ、寝れそうにない
中也が帰ってくるまでまたソファーで待とう





いっつも中也はご飯も食べずに一緒に寝てくれる
疲れてるだろうに、自由な時間だって欲しいだろうに








「!」

じっと待ち続けて約2時間

ドアが開く音がした



中也が帰ってきた…!

玄関へ行くと中也がただいまって云う

安心がじわじわと心に広がる感じがした


中「遅くなっちまって悪ぃな、本でも読んで一寸待っててくれ」

中也はそう云って私の頭を撫でてからお風呂へと向かう




あぁ、中也は今日もこうやって優しいのだ


自分のためにしてくれている事なのに
自分が招いてしまっている事なのに

中也はそれでいいのだろうかという不安も未だあった

寝巻きと抱き枕→←読書 中也side



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長音_chinon_(プロフ) - りんさん» いつもありがとうございます!!これからも頑張りますね!記憶はまだ戻ってないですね…きっといつか… (2019年8月17日 0時) (レス) id: a14d8293f8 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編おめでとうございます続き楽しみにしてますよかったです(´;ω;`)記憶がまだなんだ……(´;ω;`)(´;ω;`) (2019年8月16日 23時) (レス) id: bd39a087a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:trbyukki | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/trbyukki14/  
作成日時:2019年8月16日 23時

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