放棄 ページ10
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主と三日月宗近が退出して三振りが残った。
「どうするって……」
「この問題のある本丸をこのまま継続させるのか、それとも処分してしまうのか。」
「え、長義…処分って…、処分したらこの本丸はどうなるの…？」
「時間遡行軍になるだけだ。」
サラッと爆弾を落とした山姥切長義。
遡行軍って……。
「じゃあ、今まで俺たちが戦っていた相手は俺たちだったということか。」
あくまで冷静さを装って聞けば、静かに頷かれた。
そりゃあ平和にならないわけだ。
ーー
「話、終わった？」
チョコとお饅頭と、三日月にせがまれて買ったロールケーキを持ち部屋に戻る。
「食べたいの取ってね〜」
長義と加州はロールケーキを取り、三日月と長谷部は饅頭。
私はチョコ。
加州の淹れてくれたお茶はチョコとすごくあっていて美味しい。
さすが加州
「…あの本丸、継続させて欲しい？」
「主は、どう思う？」
「んー、私は処分した方がいいと思うんだ。このままあのバグ三日月のいる本丸があったら他の本丸にも迷惑がかかる。」
「他のほんまる……？めい、わく？」
「そう。例えば居ないはずの刀剣がいるようになったり。いきなり今までと違う態度になったり、審神者として接してきた人間ならすぐに気づくと思うよ。それに……」
小さいひとつの本丸で起こったバグが
バグに対応する部署の気持ちにもなってご覧なさいな。
寝れんぞ。
そう伝えれば、加州と長義はあからさまに嫌な顔をした。
毎日お風呂入りたいもんね。
「私も仕方ない。って済ませたくない気持ちもあるんだよ。本丸出る前に棄てないでって言われてるし」
「それでも、鈴木の決めたことだ。仕方の無いこと、」
三日月は、ロールケーキに手を伸ばしながら呟いた。
「うん、美味いな。美味い。」
「主、このお饅頭何処で買えたか後で教えてくださいね！」
「主の食べてたチョコも美味し〜」
「清光、これとこれわけないか？」
「いいね〜」
楽しそうに茶会をして桜を舞わせる4振りを尻目に書類にサインを書く。
朱印を押して、本部へ送った。
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作者名：名無し子 | 作成日時：2024年2月20日 1時
