帰還 ページ9
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「おかえり。主！」
疲れすぎた息苦しいくそ…！
加州の出迎えもそこそこに急いで水を流し込む。
「あ"ー死ぬかと思った。」
「案外、鈴木も大胆なことをするなぁ」
「……真名の話？」
「左様。」
「まさか主、真名を……？！」
「…言ってないよ。ってか言ってもいいけど、君らには何もできないんだよ。政府が私の真名を縛ってるから。」
「なんだそれは。」
ゆっくりと椅子に座り直して、提出しないといけない(らしい)書類を適当にみながら答えれば長谷部と長義も話に参加してきた。
「あのね、ここに就職が決まった時に朱印と一緒に名前を書いてるのね。その紙が燃えたりとかしない限り、私は政府から逃げれないってわけ」
だから、家にも帰ってない。
「そうだったのですね……。」
「私って意外と重要人物なんだよ。」
嫌な沈黙が生まれる。
「それにしても、あの本丸の皆可哀想だったな。」
「こちらもモニターで見ていた。が、蜂須賀虎徹がいなかったな。初期刀のはずなのに」
初期刀は、本来であれば審神者の次に位が高く、大方の決定権は初期刀にある。
だが、あの本丸を牛耳っていたのは聞こえた限り石切丸だった。
まぁ、三条御一行が顕現された瞬間に全ての決定権が三条に委ねられる本丸も少なくないから普通だと思うけど、それは一般的な本丸での話
「まぁ、三日月がおかしくなってたんだから三条が仕切ってても納得は行くよ。」
「そういうものか。」
そもそも、『神隠し』なんかじゃないもんね。
しかも連絡が途絶えてるっていうかなんて言うか……。
政府のことだし、自分らが先に遮断したのでは？とか勘繰ってしまう。
やだやだ。
三日月が出されたお茶を飲み笑った。
「あの本丸の番茶よりは美味いな。…さて鈴木。どうするんだ
「そうだね。その前に甘味買いに行っていいい？死にそう。」
「長谷部が行きましょう！何がいいですか！」
「いや、私と三日月で行くよ。その間に長義に今後の本丸の説明聞いておいて」
今後のあの本丸がどうなるのか。
そして、どうするのか。
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作者名：名無し子 | 作成日時：2024年2月20日 1時
