3振＋1人 ページ2
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「あー。川の下の子です。加州清光。扱いづらいけど、性能はいい感じってね」
おじさん上司が連れてきた加州清光はお決まりのワンフレーズを言って刀掛台に自身を置いた。
「政府顕現の刀だもんね。そら、勝手もわかるな。」
「政府に顕現されるなんて、俺もしかして愛されてる？」
「さぁね。少なくとも、政府に愛されてたらこんな汚い部署には来ないよね。」
「だよね。うん。…まぁ、いいや。主に愛してもらえればそれで！」
加州清光にも個体差があると何かの研修で聞いたが、政府はこんなサバサバした感じなのか。
「あと少ししたら、掃除と書類隊のへし切長谷部と山姥切長義が来るからそれまではこのホコリっぽいとこで我慢してね。」
「はーい。一旦内番に着替えてくるねー」
加州は、ひらりと左手を振って姿を消した。
へぇ、神域って便利。
加州が消えたと同時に扉をノックする音。
どうぞ、と一声かければ内番服のふた振りがいた。
「へし切長谷部、と言います。主命とあらば、何でもこなしますよ｣
「俺こそが長義が打った本歌、山姥切。どうかしたかな？ そんなにまじまじと見て」
「……うん、ありがとうねこんな部署に来てもらっちゃって。お噂はかねがね。」
私の元いた激務部署にも長義はいた。
ただ、こんな爽やかな顔は1ミリもしていなかったので、へし切長谷部と共に新たに顕現したのだろう。
さてこの爽やかさは何時間持つかな。
2振りは、部屋をぐるりとみて刀掛台に自身を置く。
「主、上からやりましょう。」
「なら、俺は書類を動かそう。」
長谷部は手早くマスクとホコリを落とす道具を持ち、長義は書類に手をかけた。
「遅くなった〜…あ、もう来たんだ。」
「今日の仕事は大掃除ですね。」
苦笑いの加州の隣で素早い2振りを見る。
「俺らがいたら邪魔そうだしコーヒーブレイクする？」
「あり。」
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作者名：名無し子 | 作成日時：2024年2月20日 1時
