メンバーにたった一人の女の子 〜短編集〜 1 〈フィッシャーズ〉

赤と青と白 ページ34

仕事帰りにたまたま会った業と糸成くんと歩いていると、マサイ君と手を繋いで歩く雲母さんの姿を見かけた

渚
「ラブラブだね。」

僕はなんとなく気づいてる

業
「糸成くんはさ〜。雲母さんのこと好きなの？」

糸成
「お前に言った覚えはない。」

この2人は中学生の時…雲母さんが好きだったみたい

でも、その時の雲母さんは今みたいに笑顔じゃなくて…ちょっとキレやすかったって言った方がいいのかな…？

クラスのみんなとは話していたけども、どちらかと言えば、烏間先生とかイリーナ先生と話していた

授業もサボったりしてたけども、業と同等の頭脳で、暗殺の面もみんなが帰ったあと烏間先生とやってたって聞いたことがある

1度だけ放課後に残ってる雲母さんに話したんだ「帰らないの？」って。そしたら、『1人だから。』と冷たく言われちゃった

烏間先生とマンツーマンで教えてもらってたから僕らのクラスの中では1番強いと思う

業
「はっきり言ったらどう〜？」

糸成
「お前こそ。」

業
「俺は好きだよ。」

渚
「みんなそうだよね！」

修学旅行のときの気になる女子ランキングで矢田さん、神崎さんを抜いて1位になった

業
「今も好きだ。中学からずっと。」

糸成
「俺もだ。」

渚
「そ、それは…」

業
「友達とかじゃなくて、」

糸成
「雲母のことが好きだ。」

渚
「でも…」

業
「わかってるよ。雲母さんのは結婚してる。だから、永遠の片想いってやつ？」

糸成
「前に雲母と出掛けたんだ。やっぱり、可愛かった…」

髪が銀髪だから顔が赤いのはすぐにわかった

渚
「2人は雲母さんのどこが好きなの？」

業、糸成
「「全部。」」

ハモったww

業
「今度、雲母さんと会おっと。」

糸成
「俺の連絡と被ってなければな。」

業
「何それ？早い者勝ちって言葉知らないの？」

糸成
「先に俺が連絡してたら、俺だろ？」

うわぁ…なんか僕には入れない世界…

でも、僕も気になってはいたな〜

言葉にトゲがあっても時より見せる優しい笑顔とか…先生と同等にやり合うなんて凄かったしww

僕は今、フィッシャーズの、雲母さんのファンとして応援してる

この2人もそうだと思うけども…苦笑

でも、本人の前で好きだとは言わないみたい。きっと、戸惑ってしまうからって…

2人が口を揃えて言ってたんだww

で、僕らの『またね』のかわりの言葉は…

3人
「「「アデュー」」」

低体温→←パーク！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す