猫、役目を果たす ページ43
呼んでもにゃんとも聴こえてこない。居そうな場所をくまなく探す。
猫は頭が入ればどんな隙間でも入り込める。
陸奥守吉行
「主どこ行った！」
山姥切国広
「向こうには居ない」
薬研藤四郎
「こんなに見つからないなんて…」
出陣している刀剣以外総出で探し回っても見つからない。
加州清光
「主…何処にいるんだよ…」
三日月宗近
「……」
加州清光
「三日月、何か考え事？」
三日月宗近
「いや、一瞬あることが頭を過ったんだが…それが本当かどうかは定かではない」
今剣
「おしえてください！」
……
猫は、死期を悟ると人目につかないところへ姿を消す
……
三日月宗近の口から出た言葉に、刀剣たちの顔が青ざめる。もしそれが本当なら主は…出陣している刀剣たちは…と、色んな考えが浮かぶ。
大和守安定
「とにかく探そう！」
そんな中、転送装置の方が光る。出陣部隊が戻ってきたのだ。主が見つからないことを伝えると、戦闘服のまま探す刀剣たち。着替える時間すら惜しいくらいだ。
小夜左文字
「…ぁ……」
小夜左文字が何か思いついたように小さく声を漏らす。その声を聞き逃さなかった三日月。
三日月宗近
「どうしたのだ」
小夜左文字
「まだ探してない場所があった気がして…」
加州清光
「どこ！」
大和守安定
「もしかしたらそこにいるのかも！」
明石国行
「けど本丸は全部探したで？」
小夜左文字の言う場所へ向かうと、先にその場所へ居た1振り。
燭台切光忠
「伽羅ちゃん…？」
その視線の先は、縁側の下。そして、手を下へ入れる。
刀剣が見てすぐに分かった。三日月の言葉通りだと。
大倶利伽羅
「出陣から戻ったぞ」
大倶利伽羅が主へ言うと、抱えられた主(黒猫)は掠れた声で鳴いた。
「おかえり」そう言ったのだろう。
主を抱えこちらに歩いてくる大倶利伽羅。
太鼓鐘貞宗
「伽羅！主は！」
太鼓鐘の問に答えず審神者の部屋へ。大倶利伽羅の後を追う刀剣たち。
いつも座っていた座布団にそっと寝かせ、近くの棚の上にある首飾りが沢山入った箱を持ってきて、よく付けていたものをそばに置く。
三日月宗近
「主は…出陣していた大倶利伽羅たちが戻るのを待っていたんだろう…」
もう二度とこの本丸から鈴の鳴る音を聞くことはない。
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ミライ(プロフ) - まーちゃんさん» コメントありがとうございます。構想は練っているのでいつかは文字にして書きたいと思います。 (4月24日 0時) (
レス) id: 17218a0b9e (このIDを非表示/違反報告)
まーちゃん(プロフ) - とても面白かったです。 できたら学校でいじめられてる子がブラック本丸の審神者になる﹆そう言う夢小説が読みたいです 出来たらで大丈夫です。これからも頑張ってください (4月24日 0時) (レス) id: 6350c1876f (このIDを非表示/違反報告)
ミライ(プロフ) - ローズクロスさん» ありがとうございます！ (4月22日 21時) (レス) id: 17218a0b9e (このIDを非表示/違反報告)
ローズクロス(プロフ) - 完結おめでとうございます!読み始めてから毎日、更新を楽しみにしてました☺ (4月22日 21時) (レス) id: 928643df23 (このIDを非表示/違反報告)
ミライ(プロフ) - 赤瑪瑙さん» ありがとうございます！ (4月22日 21時) (レス) id: 17218a0b9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミライ | 作成日時：2024年1月26日 0時
