呪われし刀剣女士【刀剣乱舞】 (ページ10)

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夜風ページ10

太鼓鐘貞宗
「呪われた刀？全然そんな感じしないけどな」

『…解けないの。染み付いて、蓄積されて…』

太鼓鐘貞宗
「まぁ、何かあればいつでも言ってくれ！相談でものるぜ」

『…うん。風呂入ってくる』

鶴丸国永
「おう。(太鼓鐘が新たに来たから、ちと部屋が狭く感じるな…俺とAが隣に移るか)」

このことを3人に話す

部屋を移るとしてもすぐ隣だし、明日だな

あとでAにも伝えよう

…

しっかし、遅いな

広い本丸と言えど、迷うことはないと思うんだが…

心配になって戸を開けて風呂場へ向かおうとすると

鶴丸国永
「！」

壁に手を付きながら、ゆっくりと歩いてきていたが

どこか苦しそうだ…

鶴丸国永
「A、大丈夫か？」

『…っ、る』

鶴丸国永
「掴まってろ」

抱えあげ、部屋に居る光坊たちに布団を敷いてもらうよう頼む

そこに、そっとAを寝かせる

燭台切光忠
「これが…呪い」

大倶利伽羅
「……」

太鼓鐘貞宗
「大丈夫か？」
　
『…ぅん』

だが、どうすることもできない

苦しむAを見てるだけしかできない

鶴丸国永
「布団を敷いてくれてありがとな。明日出陣があるかもしれねぇから休んでくれ」

3振りにそう言った

……

夜、襖を開ける音が聞こえた

音に起きた俺は隣の布団を見る
　
Aの姿がない

飛び起きて、開いた襖の方へ行けば

『…ごめん、起こした？』

座って、月を見ていた

『…少し夜風に当たりたくて…』

鶴丸国永
「…あぁなるのは、A自身もわからないのか？」

『…うん。前よりも酷かったかな…ごめんね、鶴…光や伽羅、貞にも…もし、皆に被害が及ぶことになったら…主に折ってもらうように頼んでみる…私の呪いで皆が傷つくのは嫌だから…』

鶴丸国永
「それは聞けねぇ話だな。俺はAが折られることを望んじゃいない。光坊や伽羅坊もな」

背後に気配、光坊たちだ

燭台切光忠
「その呪いがいつか解けるように、僕たちも考えてみるよ」
　
『…でも、もう解けな「いーや、解くんだ」…？』

鶴丸国永
「解けないからいいってことじゃない。Aは俺たちの仲間。呪いを解いて、本来の刀…刀剣女士としてあって欲しい。それに、解けた時の驚きは最高なもんだぜ？」

『…鶴……皆』

顔を伏せたが、ちゃんと小さい声でも『ありがと』って聞こえたぜ