呪われし刀剣女士【刀剣乱舞】 (ページ8)

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刀ページ8

『…鶴』

鶴丸国永
「なんだ？」

Aから話しかけてくるなんてな

『…鶴の服、全部真っ白…』

鶴丸国永
「だろ？これに戦場で赤が加わると、完璧な鶴になるって訳なんだぜ。Aの戦闘服だって、格好いいじゃねぇか」

『…ぜ、全然。あ、薬研…どこにいるか知ってる…？』

鶴丸国永
「薬研かぁ、一期たちと同じ部屋にいるかもしれねぇな。どれ、俺も探すぜ」

パッと見たAの腕からは、包帯越しに血が滲んでいた

鶴丸国永
「おい、もっと早く言えよ！出陣の時のか？」

『…(ﾌﾙﾌﾙ)違う』

出陣の時じゃない？

なら、いつ？

『…今』

鶴丸国永
「今だと？自分で切ったのか？」

『…違う』

鶴丸国永
「とにかく薬研を見つけるか」

包帯の巻かれてない手を取り、引っ張っていく

…細いな

明石国行
「あ、どーも。明石国行言います。よろしゅう」

『…A、よろしく』

鶴丸国永
「明石、薬研見なかったか？」

明石国行
「自分は会ってませんけど、多分粟田口の部屋に居るんじゃないですか？」

途中で明石とすれ違い、さらに一期ともすれ違った

鶴丸国永
「薬研を探してるんだ」

一期一振
「薬研ならこれから遠征に向かうところですが…ちょっと呼んできますね」

すぐに薬研を呼んできてくれるそうだ

待ってる時も、Aは僅かだが何度も顔を歪めている

次第に滲む血の量が多くなってきている

薬研藤四郎
「一兄から聞いたぜ。すぐに手当して新しい包帯に替えよう」

薬研が包帯を外そうと手を伸ばす

『…待って』

薬研藤四郎
「？」

薬研の手が見えない何かにコツンと当たる

Aは反対の手で、その見えない何かを掴み、そして

『っ！』

鶴丸/薬研
「「！？」」

思いっきり引き抜かれたそれは、黒い塊となって表れる

小刀だ

鶴丸国永
「それはなんだ…？」

『…私に殺された人の刀』

ボロボロ…と消える

『…刀を作ってる人のだったかな…たまにね、こうなるの…驚かせてごめん』

薬研藤四郎
「ガーゼで押さえるな。きつくねぇか？」

『…うん。ありがと』

薬研藤四郎
「あれが呪い…か？腕も、その首や足のも」

『…そう。黒いでしょ？もういつからある呪いかも、わからなくて…蓄積されて…真っ黒…』

薬研に礼を言って、部屋を出た

鶴丸国永
「うっし、散歩すっか。行こうぜ、A」

『…散歩？』