呪われし刀剣女士【刀剣乱舞】 (ページ11)

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2人部屋ページ11

鶴丸国永
「ふー、こんなもんか」

『…鶴の刀…綺麗』

新しい部屋に移動し、俺の刀を置く

ちょうど日を浴びる位置だ

鶴丸国永
「Aの刀は置かないのか？」

『…私の？』

そんな丁寧に置くのは似合わないと、置くのを躊躇う

鶴丸国永
「漆黒の刀か。何にも染まらない漆黒。似合ってるぜ」

日に当たると、黒く輝く美しい刀

だが、俺のよりデカいな

鶴丸国永
「重くないのか？」

『…全然？』

鶴丸国永
「そういやこの前、海に行こうって今剣からあってな。Aも来てくれって」

『…ぇ、私も…？』

鶴丸国永
「大丈夫だ。海に入らなくていい、見に行くだけでも行こうぜ。もちろん俺も行く」

『…わかった』

ここは今日から俺とAの、2人部屋

鶴丸国永
「何か置きたいものあるか？」
　
『…置きたいもの…鶴は…？』

鶴丸国永
「特には無いな」

『…私も…必要になったらお願いするね』

今日は俺もAも何も無い日だ

久々にゆっくりしよう

鶴丸国永
「お、そうだ。ここの部屋はな…」

襖を開けて、丘の上を指差す

ちょうど、大きな木がよく見える場所だ

鶴丸国永
「あの木、見えるか？桜かと思っていたが、桜じゃないことがわかってな。桜が咲くように皆でお願いをしたんだとよ」

『…桜』

鶴丸国永
「見に行くか？」

『…うん』

あの木のある丘の上に来た

立派な木に、そっと手を触れるA

『…桜…咲かせてね』

鶴丸国永
「お。Aもお願いしたのか？」

『…うん。桜を咲かせてねって』

と、ひょいひょいっと、木を1番上まで登る

登ると言っても、軽やかに跳び上がるほうが正しいな

『…綺麗な眺め』

鶴丸国永
「気をつけろよー」

『…うん。ぅわっ…！』

鶴丸国永
「！！」

降りるときにバランスを崩す

慌てて受け止めた

鶴丸国永
「(うぉっ、軽い)怪我無いか？」

『…ぅ、うん…ごめん…鶴』

鶴丸国永
「いーっていーって。逆にどうしたんだ？いきなり登るなんて」

『…景色が気になって…』

あまりAから、あれをやりたい、これをやりたいって聞いたことなかった

急だったが、まぁ良かった

鶴丸国永
「よし、そろそろ昼餉の時間だな」

『…え？時計はどこにも…』

鶴丸国永
「ここ、俺の腹時計だ。行こうぜ」

『…ふふっ、腹時計って』

鶴丸国永
「！」
　

…やっと笑ったな

少しでも俺は嬉しいぜ