お隣さんとタメ語で ページ16
咄嗟に引き止めてしまった
まずかったかな…
実弥
「俺でよければ、いいですよ」
ソファに不死川さんが腰をかけた
『…突き落とされたんです、多分……』
実弥
「突き落とされた?」
『仕事帰りに…公園の階段から…背中に衝撃を感じたので…』
実弥
「誰だわかりますか?」
『……予想はついてます…でも、聞く気になれませんね…』
ぽすっと頭に手が置かれた
実弥
「前に高校の時にあったことを聞いて、今すごく怖いと思ってると思います。俺が言うのも変ですけど、何かあれば頼ってくれたら嬉しい…な」
いつもの堅苦しい敬語じゃなくて
ニカッと笑って、優しいタメ語で
なんか…込み上げてくる
目が熱くて…
実弥
「怖かったよね…」
『……ん…』
なんで他人の私にここまで優しくしてくれるんだろう
凄く…温かい
さっきまで怖くて怖くてたまらなかったのに…
今はこの人の優しさに甘えさせてもらおう
……
次の日の朝
不死川さんは居なかった
私あのあと寝ちゃったんだ…
せめてお礼を言わないと…
まだ熱っぽさはあるけど昨日ほどじゃない
ガチャ
実弥
「あ、夜咲さん、おはようございます。熱大丈夫ですか?」
『大丈夫です…ほんとにありがとうございました…』
実弥
「あの…これからはタメ語で話しませんか?お隣さんと言えど、俺夜咲さんと話すの凄く楽しくて……嫌だったらいいんです」
『いいよ。名前で呼んでも?』
実弥
「もちろん。俺は実弥っていいます」
『Aです』
実弥
「…あ!昨日看病だからって勝手に部屋入って…ごめんなさい…」
『大丈夫。変な物置いてないし。むしろ感謝しかない』
実弥
「少しでもAさんの体調が良くなってよかった」
『今日はまだこんな調子だから仕事休むことにしたの』
実弥
「ゆっくり休んで。日中俺仕事で居ないけど、夜なら全然居るから」
お隣さん…実弥さんがこんなにも優しい人だなんて
『ありがとう』
20人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミライ(プロフ) - 鯛焼きちゃんさん» ありがとうございます!そう言ってただけで嬉しいです! (2022年10月28日 16時) (レス) id: ea2ac79fdf (このIDを非表示/違反報告)
鯛焼きちゃん - コメント失礼します。程よいスピード感あって、この作品本当に大好きです!更新頑張って下さい!応援してます! (2022年10月28日 16時) (レス) @page16 id: 3ef60188c1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミライ | 作成日時:2022年10月21日 18時