夢の時間 ページ27
雲母ちゃんを抱えてるんだけど…軽すぎ…
保健室へ連れてった
業
「ふぅ…これでよし」
カエデ
「業…Aは？」
業
「変わりないよ。寝かせるから、ブレザーを脱がせてあげて」
カエデ
「うん」
『ん……？』
ベッドに寝かせようとしたところで、雲母ちゃんが目を覚ました
『……業くん………カエデちゃん……』
業
「大丈夫？途中で倒れちゃったんだよ？」
『なんで倒れたんだろ……はぁ…』
渚
「雲母さん…大丈夫？」
渚や杉野、律とイトナくんまで心配で様子を見に来た
テクテクと俺の横を歩いて、雲母ちゃんの前に歩み寄るイトナくん
ぎゅ…
『イトナ、くん？』
イトナ
「俺には夢がある…」
『？』
イトナ
「いつかお前を…雲母を超えることだ…それが今の俺の夢」
『……手合わせしよっかね』
イトナ
「その前に、雲母の夢を聞かせてくれ」
『…わ、私の……夢………？』
イトナ
「でかい夢じゃなくていい。俺みたいに小さなことでもいいから」
雲母ちゃんの……夢………
『自分の夢を見つけたい……』
イトナ
「それが今の夢か？」
『達成したら、また見つけるよ』
ぽんと頭に手を置いて
イトナ
「よくできたな」
と、イトナくんが顔を赤らめながら言った
イリーナ
「落ちついたみたいね、A」
『イリーナ先生……私、夢を見つけます。それが今の夢っていうか…目標です』
イリーナ
「そう。なんか迷いが晴れた顔してるわ」
『殺せんせー。私、高校に行きます。先生からの宿題を提出するためと……自分のためにも』
殺せんせー
「素晴らしいです、雲母さん。先生、楽しみにしてますよ」
『烏間先生…引き続き手合わせをお願いします。今度は本当に投げ飛ばして大丈夫ですから』
烏間
「わかった。投げ飛ばしとまでは行かないがそれなりの練習をしよう」
イトナくん……
俺はどうやら…
君のことを
ライバルって立場で見てるのかもな…
分からないけどさ
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作者名：ミライアル | 作成日時：2019年5月12日 22時
