殺意の時間 ページ25
俺に手合わせを申し込んできた
いつもなら、放課後だが…
彼女の様子が少し変だと思い、受け入れた
職員室の窓から、タコも見てる
『お願いします…』
ゾワッ…！？
尋常じゃない殺意が周囲を包む
どこから、そんな殺意を……？
考えてる隙を与えさせないように、次々と攻撃してくる
『烏間先生……投げ飛ばしていいですから……』
目に生気がない……
何を考えているんだ…彼女は……
……
パシッ！
目の前に迫った手を受け止めた
烏間
「雲母さん、君は何を考えてるんだ？」
『何も考えてないですよ…なんでですか？』
そう言う、彼女の手は震えていた
烏間
「何かに迷いでもあるのか？」
『……迷ったって………っ！』
もう片方の手から繰り出されたナイフを避ける
『私には…何も無い………何も！』
そう叫び、振りかざしてくる
殺せんせー
「そこまでです、雲母さん」
タコが彼女の手を抑えていた
『離してください…』
殺せんせー
「離しませんよ。君は今、とても迷っている」
『うるさい！』
振りかざしたナイフは当たらなかった
殺せんせー
「何に迷っているのですか？私でよければ話を聞きますよ？」
『うるさいうるさい！話したって何の解決にもならない！もう嫌なんだよ！何も出来ない自分が……決めれない自分が……！怖いんだよ……みんな目標に向かってる中、私はただぼーっと過ごしてるだけ…みんなに置いていかれて、暗闇に落ちてく……』
殺せんせー
「君は暗闇になんかいませんよ。ちゃんと光のあるところにいます」
『黙れ黙れ！』
初めてだ…こんなにも感情をぶつけてる彼女を見るのは……
『光のあるところ？何処なんだよそこは！適当なこと言ってんじゃねぇよ！』
悲痛な彼女の叫びが、響く
『何も決めれない自分にイライラして、自分を傷つけた…何も変わらなかった…こんなにやったのに……それでも変わらなかった……』
と、袖をまくって……自分で傷つけた跡を見せてきた
『なんでこんなになっちゃったんだよって……自分が怖くて嫌だ……殺し屋なら…』
殺せんせー
「君は殺し屋になる決心がついていますか？本当に殺し屋になりたいんですか？」
『それすらも分からないよ……せっかく楽しいこと見つけられたと思ったのに………悩んで……迷ってばかり……夢すら見つからない……』
烏間
「見つからないわけない……時間は…」
『時間があるって？もう卒業まで、数ヶ月なのに……』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 14人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミライアル | 作成日時：2019年5月12日 22時
