続き ページ7
A「でも、伝えたらあの人だったらきっと悲しむ。そんな顔を見たくない。でも、でも……！会いたい。笑顔をみたい。抱き締めてもらいたい。キスして貰いたい。
……私はもうすぐ消えるのに。」
欲望だらけの、自分が嫌になる。わがままだらけの自分を戒めた。
彼に弱り切った私を見せたくない。元気だった私だけを覚えていて欲しい。
A「そらるさん。最後のお願いがあります。……私が死んだ後、まふまふくんを支えてください。」
頭を下げた頭上から、ひゅっと声が聞こえた。
そ「……まだ死ぬことは決まってないだろう？」
A「ほぼ死ぬ病気ですよ。」
ニコッと微笑んで、そらるさんにあるものを手渡した。
その数週間後、私は消えた。
まふまふside
そらるさんに呼び出されて、放たれた言葉を耳が拒絶する。
嘘だ。嘘嘘嘘嘘、全部嘘
ま「まったまたー！そらるさんいつものジョークですよね……？」
そ「ううん。ほんと」
そらるさんが真っ白い便箋に可愛らしいくまのイラストがある手紙を貰った。
どう帰ったのか分からないけど、いつの間にか家にいて。
彼女のクッションを抱いて。
便箋を開いて読んだ。
まふまふくんへ。
この手紙が渡っているということは、私はもうこの世には、いないでしょう。知らせなくてごめんね。
私は、治る見込みのない病気になっていました。
でも、まふまふくんにはご迷惑かけられないと思って、出ていきました。
勝手なことしてごめんなさい。まふまふくんには、私の元気だった頃を思い出していて欲しいからです。
大好きだよ。まだ、こっちには来てはダメだからね。お土産話待ってるよ。
お願いがあるの。どうか、私のことは忘れて次の出会いを探してね。私が居たからって遠慮してたら、怒るからね！
ばいばい。Aより。
自然と涙が溢れていた。彼女の便箋には、大好きだった香りと、涙のあとが残っていた。
彼女との思い出が走馬灯のように脳裏を駆け巡る。
泣き疲れて、また泣いて、を繰り返していた。段々と気持ちの整理がついて、彼女のお墓参りに行くことにした。
ま「ねぇ。酷い人。僕のことこんなにも苦しめてくれるなんて。今でも君のことが愛おしくて堪らないよ。」
お墓に話しかける僕は、変な人に見えるだろうか。
そんなの気にしない。
ま「君にあげたかった物、置いておくからね！絶対、あっちの世界で待っててよ！」
彼女のお墓の前に置かれたのは、シンプルなエンゲージリングだった。
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味付けのり(プロフ) - りこさん» きゃー！！コメント気づいてなかったです！ごめんなさい……。更新頑張ります！！！ (2020年2月4日 15時) (
レス) id: e8088cc444 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - あけましておめでとうございます！更新がんばってください！ (2020年1月1日 11時) (レス) id: a25fb80203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味付けのり | 作成日時：2019年7月24日 22時
