おとぎ話いじっちゃいました。【親指姫 〜激レアなマグヤマを探せ！〜】前編

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シ「お待たせ〜じゃないでしょ。

お待たせしちゃダメでしょ。」



フ「ちょうど良いタイミングだよ。

ニカイドウくんセンガくん、グッジョブ♪」



二「でしょでしょ。

15分じゃ短いと思ってさ。」



空気読めるだろ俺、って顔してる。



ここはニカイドウが俺より一枚上手(うわて)だ。



新入りの俺と違い、店のVIPであるフジガヤ様の「性癖」を把握していて、頃合いの見量りが絶妙なんだ。



フ「お小遣い弾んどこうね。」



お小遣いって、チップの事かな。



ニ・セ「あざーっす♪」



サボった結果チップが貰えるとは、この二人オイシ過ぎる。



俺が股間に冷水かけられたりしてる内に。



シ「ヘクチッ」



急にソコに寒気が走った。



フ「あ、ゴメンね。

僕のせいでパンツもジーパンもグッチョリだよね。

放置してスリスリしてたのがいけなかったかな。

ショタヤマくんのショタヤマくんが風邪引いちゃう。」



フジガヤ様が心配そうにハンカチを取り去って、思い切り覗き込んだ。



セ「えええええ！

まさかっ、まさかああああ？！

こんな……トコで……ス、スリスリ？」



シ「ち、違っ……」



二「あぁあぁホントに見事にジーパンまでどっぷりイっちゃってるね。

ショタヤマくんどんだけだよ。

呆気無さ過ぎ。

うーん、それとも、フジガヤ様のゴールドフィンガー&ゴッドハンドが炸裂して、ショタヤマくんもすぐに炸裂しちゃったのかな。」



シ「違うんだよーう。」



セ「ゴールドフィンガーとゴッドハンドって、もはや死語。」



そこじゃない。



シ「フジガヤ様ぁ〜」



ニヤニヤしてねえで何か言えよ！



図らずも、お前の心配した通りの誤解を受けているんだ。



それに俺がすげー敏感でスーパー早いって思われてるじゃん！



フ「さあ三人で書写の時間、改めて始めてごらん。」



スルーなんかーい！



フ「終わったら、何か飲み物オーダーしようね。」



「愛」だけで無駄に体力擦り減らして汗をかき、ニカイドウとセンガに余計な疑いまでかけられ、股間は濡れているのに喉はやたらと乾いている。



ニ「飲み物はお預けかあ。」



セ「ふーっ、ドキドキして暑い。

フジガヤ様とショタヤマくんが大胆過ぎる。」



だから誤解なんだって！



俺も暑くなってきた。



仕方無く、三人でお冷やばかりガブガブと飲んでいる。

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