おとぎ話いじっちゃいました。【親指姫 〜激レアなマグヤマを探せ！〜】前編

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タ「ショタヤマくんのグラスは？」



シ「ボクはコレ。」



ランドセルにぶら下がってる巾着から取り出した。



タ「よしよし、注いであげようね。」



シ「ありがとうございます。」



タ「あーすぐにいっぱいになっちゃった。

さ、乾杯♪」



コップの取っ手を持ってコクコクと飲んだ。



一瞬で飲み干したがマジィ。



同じ取っ手付きならジョッキで飲みてえ。



シ「おいしーい♪」



タ「お口に泡付いてるよ。

かーわいい！」



わざとだよ。



シ「えへ♪」



ペロッと舐め取った。



ミヤタの顔が更に曇った。









タ「今日は何して遊ぼうかな。

せっかく二人いるし……そうだ、お相撲ごっこしよ。

二人でカラんでるトコ、見せて。」



ハイ出ました！



この人、若くて超イケメンなのにヘンタイだ。



女には困らないハズなのにこんな地下に潜って、お相撲ごっこの小学生男子のカラミを眺めて、ニヤニヤするんだ。
　
　

ミ「マットの方に移動しましょ。」



立ち上がったタマモリ様は、スラリと長身でモデルのよう。



テイルコートがこれ程似合う日本人も、なかなかいないんじゃね？というくらい、後ろ姿も麗しい。



ツバメの尻尾を華麗に翻し、テーブルの間を縫っていく。



こんなに綺麗な客は、今まで見た事が無い。



俺の中で「客＝キモオッサン」て固定概念が覆され、ちょっとした革命が起きている。



はは、俺も現金だな。



結局イケメンならどんなヘンタイでもキモくない。



ミヤタがガチ恋に落ちてしまっているとしても、理解出来る。



何だか……タマモリ様を堕とすのは、気が乗らなくなった。



ミヤタがかわいそうに思えてきた。



この俺が初日から情けを出すなんて、この数年ですっかり丸くなっちまったかなあ。



いやある意味、ミヤタの方がとんでもないタラシかもしれないぞ。



自分の贔屓から手を引かせる程度の同情を、俺に抱かせるんだから。

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