ハイライト yuuta.T

#13 ページ13

綺麗な夕焼けを見詰めながら…


スカート揺らして…








ふわりと春の匂いが通る。









少し風が強くて…



その匂いは…とても濃い。









自分の影が揺れた。


風に揺れるように…自然に…。









ふと目の前を見ると…。




貴「……」







・






夕日に照らされて影が重なる二人。




貴「…あ」





・






下を見て目をつむる。







泣くな。泣くな。









何年追いかけてると思ってるの？



すぐ分かっちゃうよ。









たとえ…逆光で見えなくてもね。









少し癖のある立ち方。



ふわふわの髪型。



鞄の持ち方。









全部…全部…。









いつだって私は


常に二人から一歩引いて…


見ていた。







私は…いつもいつも…。









本当…北山先輩に言われた通りだよ。



早く帰れば…



こんな…思いしなくて良かったのに。









玉森先輩。








見せ付けないでよ。









分かってるよ？


見せ付けようとは思ってないんだろうけど




・





それでも…苦しいの。



・







・







・







でもね…

一人…目が合った……








その人は


ニヤリと笑って






・







・







・







・







私に



見せ付けるようにキスを…したんだ。

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