Addictive Love

episode14 ページ15

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このキッチンもすっかり慣れたもんで




スポンジが花の形をしてたり取りやすいところに明らかにペア物のマグカップが置いてあったりなど、




女の影が全面に溢れ出ていることに我ながら今更私が彼女だということが当たり前、と言われているような感じがして少し擽ったい。






入れた紅茶を持ってソファーではなく敢えて床に座り、鞄からMacBookと書類を取り出す




この時期、太輔の部屋は床暖房を付けていてそれが暖かくて気持ち良い。





お風呂から戻ってきた太輔が私の隣に座ったかと思えば、私の腰を持ち上げ自分の胡座の上に載せる。




「重くない？」



「めちゃ軽いから大丈夫。」





そう言いながらお腹に腕を回し、肩に顎を乗せてくる。




「衣装？」




「これ？そう、まだ細かいところまで出来てないからもうすぐリハだし流石にまずいなって思って。ごめんね太輔いるのに」




「いいよ気にすんな、玉はどんな感じ？」




「裕太すごいよ、尊敬しちゃう アイディアの宝庫だよ」



「俺から言わせてみればAも凄いけどね」



「ふふ、ありがとう」




太輔はそう言ってくれるけど、実はちょっと今回のライブは案が定まらなかったり拘りすぎたりで少しスタッフさん困らせてしまった。



時間に余裕が無いのを分かっていながらも、妥協を許さないこの性格が周りに迷惑をかけてしまっていて前回といい今回と言いほんとうに申し訳ない。




それを裕太に相談すれば、俺も自己満足だからそれでいいんだよ、良いもん作ろ〜なんて言いながら笑ってくれる。


裕太の緩さにはかなり助けられている。




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