【からくりピエロ】 ミラの気持ち

待ち合わせは2時間前で… ページ1

私が分史世界から正史世界へ来て…
と言うか私の世界が壊されて数日
私は今雪降る街、カン・バルクのガイアス城でジュードを待っている。


〜昨夜〜

「ミラさん！明日一緒に出かけませんか？」

いきなりジュードがそう切り出した。
ほんのささいな事だが私からしたらとっても嬉しい事だった。
でもやはり素直にはなれない。…自分の世界を壊されたのだから…
複雑な気持ちだった。
「えぇ…良いわよ…エルも一緒でならね」

「分かりました！じゃあ誘っておきますね！
明日の午前12時ガイアス城の前で！おやすみなさい！」

「分かったわ」


そして今は1:30…
待ち合わせの時間から既に1時間30分が経過していた。

こうやって私の世界が破壊されて…
私の世界の姉さんとは違うこっちの姉さんに会って…
正直悩んだ。
この世界にいて良いのか？
自分はこれからどうするべきなのか

私が居たのは分史世界で可能性の世界であるとしたら…
……この世界にもう一人の私のような "偽物" じゃないミラがいる。
この世界の "本物の" ミラは皆に尊敬されててきっと私が立てないところに居る存在。
そんな事はエリーゼやジュードの話を聞いて居れば容易にわかる

「私は…どうすれば…？」

だけど今の私ににとって一番辛いのはジュードの事だ。
いきなりこの世界に連れて来られた身として一番ありがたかったのはジュードとエルの存在だった。
きっと彼らが居なければ今の私はここに居ないだろう。
だけど今、彼の心にはいつでも "本物の" ミラがいる。
私じゃない。

それはさっきから数えきれないほど見た時計が
ミラの心を引き裂くように物語っていた。
気付けば午後2:00約束の時間はとうに2時間も過ぎていた…
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ー待ち合わせは2時間前で
此処に独り それが答えでしょ_________

街行く人 流れる雲…→

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