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34.(太輔side) ページ34

俺の前で小さく震える宏光を優しく抱きしめた

でないと…壊れてしまいそうだったから…





「ありがとう…宏光。」

「え…?」

「照れ屋で、恥ずかしがりやで、怖がりの宏光が…一杯勇気出して伝えてくれたんでしょ?」

「…俺…そんな奴じゃない…」





ぷぅっと膨れる宏光がまた可愛くて

我慢出来ずにキスをした





「んっ……もっと…」

「もう…ホントに初めてなの?その表情…堪んない…」

「初めてだよ…?太輔が…俺の最初で…最後の人…」

「うん。そうでないと困る…」

「太輔…」

「優しくする。宏光の初めて…俺にちょうだい…」





宏光に経験がないって事は予想してた

ずっと…信じられる人を探して生きて来た人だから

でも、宏光の表情に仕草に…本当に初めてなのかと思う程、煽られる…





「怖くなったら、教えて…」

「太輔なら…怖くない…」





きめ細やかな白い肌に指を滑らせば、恥じらいながらも熱い息を吐く

男とも…女とも同じ性感帯…

宏光の体全てが、俺の指に…唇に反応する





「あっ…たいすけっ…」

「気持ちいい…?宏光…」

「ああっ…きもち…いぃっ…///」

「そのまま…俺に感じてて…」





宏光の初めてを…最高の記憶にしたいから…





「宏光…」

「…きて…」

「愛してるよ…」





俺の…大切な宝物…

俺だけの…宏光…





「あああっ…」





ずっと求めていたその瞬間は…全身が…心臓が…震えた

頬を真っ赤にして、小さく震えながら痛みに耐える宏光を

壊れものを扱うように優しく抱きしめた





そして…





「ごめん…大丈夫…?」

「ぅん……太輔…」

「ん?」

「やっと…太輔と一つになれた…。俺…嬉しい…」





こんなにも好きな人と繋がる事が、幸せと感じた事があっただろうかと…

今のこの幸せを失いたくない…

宏光を一生離したくない…





そう強く…強く感じていた





同じ幸せを放って、2人ベッドに横たわる





「宏光…?」





宏光の髪を撫でながら、表情を窺うように目を向ければ

おずおずと目を逸らして、俺の胸に顔を埋めた





「どうしたの?」

「恥ずかしい…」

「可愛かったよ。…もう…宏光以外いらないって思った。」

「俺…ちゃんと出来てた…?」

「うん。最高だった。」

「良かった…」





ずっと不安だったんだね






隣で穏やかに眠る宏光を見ながら

これからもずっと俺がこの寝顔を守っていくと心に誓ったんだ




.

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作者名:MISA | 作成日時:2016年6月29日 21時

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