永久（とわ）の願い～第1章～ (ページ27)

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２７．（宏光side）ページ27

太輔と２人で迎える夏休み

太輔は、家庭教師のバイト

俺は、政府からの要請があって研究施設通いと、大学の研究室通いの毎日

講義がある時もそうだったけど、太輔に会える時間は限られて…

…今までなら仕方ないと諦められたのに

太輔を恋人と呼べるようになった途端、一秒でも離れていたくないなんて…

ワガママだって太輔は怒るかな…？

「もしもし…」

『宏光？おはよう。』

「おはよ…。」

『んふふ。宏光、まさか緊張してる？』

「し、してないよっ！」

『可愛い。ね、テレビ電話に切り替えていい？』

「ダメっ！」

『えー、ダメなの？』

宏光の顔見たかったのになぁ…って、電話の向こうで太輔はブツブツ言ってる

恋人同士になって…太輔は意識とかしないのかな？

俺一人、無駄にドキドキしてる気がする…

『宏光、今日は何してるの？』

「今日は病院。」

『そっか…。』

月に一度の受診の日

太輔はまだ俺が通院してる事知ったばかりだから…

無意識なんだろうけど…声のトーンが落ちる

「太輔は？今日もバイト？」

『うん。あ、でも今日は午前中だけなんだ。宏光は何時に終わるの？』

「俺も午前中だよ。」

『なら、デートしようよ！』

「あ…ごめん…。多分、無理だ…。検査の後は、調子悪くなる事が多くて…」

『そっか…。ごめんね、俺、何にも知らなくて…』

太輔は何も悪くないのに、優し過ぎて俺より落ち込んでしまう

「あのさ…太輔さえ良ければ…うちに来ない…？」

『え…いいの？』

「うん。ちょっと…心配かけちゃうかも知れないけど…」

『大丈夫。宏光が辛い時も、ちゃんと支えられるように、俺、頑張るから。』

太輔の優しい言葉に、すぐに泣きそうになっちゃうけど…

「ありがと…」

『これからずっと一緒にいるんだもん。辛い事も苦しい事も共有させて。』

その言葉一つ一つが、俺の運命の人だって教えてくれる

『俺も、いーっぱい宏光に頼っちゃうから！覚悟しておいてよ！』

俺が負い目を感じないように、肩を並べてくれるから…

「太輔…好き…」

『…っ…///』

「……太輔？」

『…どうしたの…。今までそんな事言った事なかったじゃん…』

「だって…言いたくなった…。」

『…//…もう…そう言うトコ、ホント無自覚なんだから…///』

「ん？」

太輔に自分の気持ち…素直に伝えられるんだ…

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