１５．（大倉side） ページ15
本当はこんな事、言うつもりなかった
宏光が小さい頃からずっと…闘ってきた事やから
けど…人にずっと心を閉ざしてきた宏光が、たった1日で
いや数分で心を許した人やから…
応援したくなった
宏光が俺に体の事を教えてくれたのは、出会って半年以上経った後だった
めまいや貧血を繰り返す宏光に、初めは黙って寄り添っていたけれど
辛そうな宏光の姿にとうとう耐えきれなくなって…
「宏光…病院、行かへんのか…？行くのが不安なんやったら…俺一緒に行ってもええよ？」
ただ心配だっただけやった
けど、宏光は俺の言葉に酷く顔を歪めて…
「本当の俺を知ったら…忠くん…俺の事…嫌いになるよ…」
涙を必死に堪える姿に
どんな宏光も受け入れる
どんな時も宏光を守るって…そう…心に決めたんや
ずっと頑なに自分の事を話すのを嫌がってた宏光が
今は…話したくても話せないと悩んでる
自分の為やない…藤ヶ谷くんの為に…
「宏光がどんな秘密を抱えてるのか分らないけど…、俺は宏光の全てを知りたいと思ってる。でも、それを宏光に強要するのは、違うと思うから…。俺は宏光が宏光自身で話す事を決心してくれるのを待つつもり。話す覚悟と受け入れる覚悟…それは同等でないといけないと思うから…その秘密が…俺達にとって重大であればある程…」
藤ヶ谷くんは、心から宏光を愛してる
それが分かるから…宏光を任せられる
「やっぱり俺の目に狂いなかったわ。」
「え？」
「宏光の事、待っててやって。きっと…藤ヶ谷くんの言う話す覚悟…出来るんはもうすぐやと思うから。」
「大倉くん…」
宏光にとって藤ヶ谷くんはもう欠かせん人になってるから
心配せんでいい…
「……あの…」
「ん？」
「やっぱり…大倉くんも宏光の事…」
宏光と同じくらい可愛い上目遣いで俺の様子を知ろうとする
こういうことするから…からかいたくなんねんな…
「……何を今更…」
「ぁ…ですよ…ね…」
「俺がどんな気持ちで宏光の事…」
「はぃ…」
「藤ヶ谷くんやから宏光の事、許したんや。」
「大倉くん…」
「俺の代わりにちゃんと宏光の事守ってやってくれよな。」
「は、はいっ！」
宏光の事になると一生懸命
不器用で甘え下手な宏光を守れるんは藤ヶ谷くんみたいな人や
宏光がやっと見つけた安らげる場所やから…
俺は二人を守っていく
そう決めたんや….
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 816人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：MISA
| 作成日時：2016年6月29日 21時
