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る「…伊藤さん。僕ホッチキスで止めるだけでいい?」

『別に、いいけど』


資料のどこかに漢字間違いがないか確認してからホッチキスをとめるのをお願いされたから

2人で手分けしてやっていたけど


『…漢字苦手なの?』

る「ちょっとだけ…」

この前国語の時間手こずってたっけ



完璧な人だと思ってたけど


意外と人間全部できるってわけじゃないんだな

『じゃあ、ホッチキスお願い。』

る「うん」

また作業を再開する


「るるるるるぅっちゃぁあぁ〜んん」


『ん…?』

少し掠れた声に反応してしまった


る「…ころちゃんだ」

あわわという文字が見えるぐらい動揺している


私の頭の上にハテナマークは80個ぐらいあるとおもう

声はだんだん近くなってきて、教室のドアが開いた


「いたぁ」

る「どうしたんですか…?」

先輩かな

多分先輩


「いやぁ…家の鍵貸してくんない?」

る「また忘れたんですか?まったく…」

苺谷くんがカバンから鍵を出して先輩らしき人に渡す

「ありがと〜。ほんと助かる。…あれ、彼女?」

私を指さして言ってきた

る「違います!学級委員さんですよ」

「…あー!そう言えば昨日の女!」

昨日の女?


会った覚えないけど


る「言い方ひどい!誤解を招くからやめて!」

苺谷くんはかなり焦っている

「あ、僕苺谷ろんです〜。一応先輩ね。先輩。るぅとくんのお兄ちゃん」

あ、お兄さんなんだ

それにしても顔、似てないなぁ


『ろん先輩。よろしくお願いします』

軽く会釈をする


る「ほら。もう用事は済んだでしょ?今日も僕は遅くなりますって誰かに言っといてください」

こ「おけおけ。鍵はるぅとくんの机に置いておくね」



『…るぅとくんって呼ばれてるんだね』

る「あ、うん。るうって言いにくいって小学生の時の友達に言われて、家族にも伝わってって感じで…」



苺谷くんはそう言いながら席についてまた作業を再開する


る「…あ、そう言えば足大丈夫?ちゃんと湿布貼った?」

『あ、うん。』

る「そのほっぺた、どうしたの?」





『…やけど』


る「嘘だ。朝はよそ見してたらぶつかったって言ってたよね?」


しまった

聞いてたのか


『そうだっけ?…言い間違えたかも』

ポーカーフェイスを保てているのか不安になる

できるだけ無表情



る「…ねぇ、これから家来れない?」


『…は?』

書類から苺谷くんに目を移す

る「先生に明日まででいいですかって聞いてさ、僕の家でやろうよ。」

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天音 - 夢主の気持ちすごく共感できる。私も学級委員長だから、その気持ちよくわかる。家庭は普通だけど色々あって、溜め込む。私もこんな毎日が続いているけど、これ見てすごく泣いたからかな、結構、楽になりました。ありがとうございました。 (2021年12月23日 0時) (レス) @page22 id: 762cbec691 (このIDを非表示/違反報告)
あやら - 面白いです!もっと読みたい!いつでもいいので更新頑張ってください! (2020年9月21日 15時) (レス) id: 99c1120ef0 (このIDを非表示/違反報告)
まと(プロフ) - たったも面白かったです!もっと早く出会いたかった! (2019年9月23日 23時) (レス) id: 8f5bdce57b (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃ - ものすごく感動しました。新作楽しみにしてます! (2019年9月14日 10時) (レス) id: 7dc9d510f6 (このIDを非表示/違反報告)
梨愛-ria(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます!なんか読みやすいんですよね。短編集でも長編でもこれからも読ませていただきます! (2018年10月23日 17時) (レス) id: f49c58eb99 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むぎはら | 作成日時:2018年9月19日 1時

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