その愛で私を ページ43
“あの、僕苺谷ろんっていいます。よく友達からはころんって言われます。名前だけでも覚えてください”
君が私に言ってくれたこと
あの時、私は誰とも話してなかった
君と話したから
自分に少しだけ自身がついたんだよ
もう私たちが出会って9年経つね
こ「赤崎家…」
『前の苗字だね』
私たちは26歳になった
『やっとろんを連れて来られた…』
本当に忙しい彼は、休みを全く取れない
こ「ごめんごめん。…でも、4年前くらいから来るべきだったな」
『そうかもね。今回が初めてだもんね』
ろんは今更でごめんなさいと言いながらお墓を掃除する
『よし、後は線香を…っと』
私は線香に火をつけて、軽く振る
2人で手を合わせる
お父さん。お母さん。
私ね、来月結婚式を挙げるの
あの時のプロポーズの言葉は一生忘れないと思う
絶対幸せになるからね
『よし、じゃあこれから…っと』
少し段差が多い墓地。
こ「大丈夫?ほら」
ろんが手を差し伸べてくれる
私はそれを掴んでろんの後を着いていく
『わぁ…私これから苺谷Aになるんだ』
これから私たちは婚姻届を出しに行く
こ「莉犬くんとるぅとくん、もう古川先輩なんて言えないね」
『本当だ…』
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作者名:しろ | 作成日時:2018年8月29日 22時