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16(過去編) ページ17

Aside





『あれは、私が6歳だった頃______』





〜・〜10年前〜・〜





『まま〜っ!』

母「なぁに、A」





温かいお母さんの胸に飛び込む私。

ぎゅっと、優しく
抱き締めてくれるお母さん。

そんなお母さんが大好きで、
何時も一緒にいた。





ある日、私が小学校から帰ってくると、
家の中は家具が倒れていたり、
ペンキや絵の具が飛び散っていた。

私は兎に角、必死になって
お母さんとお父さんを探した。






母「もう出ていくわ!!!」





そんなお母さんの声が、何処からか聞こえた。





『お母……さん…?』





出ていっちゃうなんて嫌だ。
私は、咄嗟の判断で玄関に行き、
お母さんが来るのを待った。





でも、来たのはお父さんで。





『ぱぱ…?ままは……?』





父「窓から、出ていった」





どうやらお母さんは、私が待ち伏せしている所を見たらしく、仕方なく窓から出ていったらしい。





そんなに、私の事、嫌いでしたか?





_________答えてよ、お母さん。





『ぱぱ……もう、ままには会えないの…?』





お父さんは、静かに頷いた。





私は、何故か涙が出なく、「そっか」と言う
何とも自分勝手な言葉しか出なかった。





______次の日





父「よく聞け、A」

『うん』

父「………お前は、今、命を狙われている」





頭を抱えるお父さんの口から出たその言葉は、
最初は、冗談だと思った。





『何言ってるのぱぱ』

父「本当なんだ!!!」





大きな声で怒鳴られるから、
怖くて思わず踞る私。

息を荒くしたお父さんは、我に返って、
申し訳なさそうに私に謝る。

幼かった頃の私は、怖さとか恐怖とかを
感じる前に、まず理解出来なかった。





『…私、死んじゃうの?』

父「父さんが、守ってあげるからね」





お父さんは、私を抱き締めてくれた。

でも、お母さんが抱き締めてくれるのと、
違う。

優しくない。

私の事を、憎く思っている。

そう、思った。

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ベルトルト///マルコ(プロフ) - ぴょんぴょんさん» 本当ですか!!!?Σ(・д・´)ノノ更新頑張りますね!!ありがとうございます! (2015年11月3日 20時) (レス) id: 0ce8b2b7c5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょんぴょん(プロフ) - すごく面白いです!楽しみにしてます!更新頑張ってください!! (2015年11月2日 16時) (レス) id: 3189a2d7ba (このIDを非表示/違反報告)
ベルトルト///マルコ(プロフ) - 小湊兄弟Loveさん» ありがとうございます!(*≧∀≦*)更新遅めですが、早く更新出来るように頑張りますね!!! (2015年10月4日 16時) (レス) id: 0ce8b2b7c5 (このIDを非表示/違反報告)
小湊兄弟Love - いつも楽しみにしてます!!更新頑張って下さい!! (2015年10月4日 0時) (レス) id: 14fcfef0a1 (このIDを非表示/違反報告)
ベルトルト///マルコ(プロフ) - 花江っち春っち(*´∀`*)さん» ありがとううううううう!!!!!更新遅くてごめーーーーーーんっ!!!m(__)m (2015年9月26日 11時) (レス) id: 0ce8b2b7c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ベルトルト///マルコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/coke1128/  
作成日時:2015年4月3日 17時

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