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そんなこんなで数週間過ぎたある日、放課後、誰も居ない教室。
俺の知り合い(友人と呼ぶのは癪)の大先生と二人きりの時に、目ん玉が飛び出るほどの事を言われた。
「とんちって、Aさんの事好きやったりする？」
「ブフッ！！！！」
「汚っ」
思わず口に含んでいたお茶を吐き出した。
誰にも言ってない。
誰にも言ってないはずや。
なのに、何故こいつは。
「いや、なんでやねんみたいな顔しとるけど、とんちめっちゃ分かりやすいで？」
「なっ、…」
「実際、シッマとかシャオちゃんとかも気付いとるしな」
衝撃。
いや、自分でも何となく分かりやすい事をしていたかとも思うが、そこまで、そこまでなのか。
俺の知り合い(友人と呼ぶのは癪)でもあるコネシマ、シャオロンまで気付いとるという事は、無論他の奴らにも気付かれていそうである。
となれば、もしやご本人様にまで丸わかりなのではないか？
自分の行動を振り返ってみて、羞恥と後悔で、顔面が紅潮蒼白を繰り返す。
その様子に、目の前の男は、「はえー顔の色ってこんな変わるもんなんや」と感嘆の声を上げていた。やかましいわ。
「そ、それ…Aさん本人も、気付いとるんやろか……」
「んや、知らんと思うよ？多分、AさんはAさんで、ド鈍感やと思うからなあ……」
「そ、そうなんや…」
ド鈍感という単語は初めて聞いたが、気付いてないと信じておこう。
そうでもしなければ一気に死にたくなる。とりあえずは首の皮一枚繋がった。
「まー、レベル１の勇者(童貞)が、最終ステージの堅牢な砦に挑もうとしてるって感じやな、うん」
「中にはまだ魔王が居そうやな…」
「まあ僕も手ぇ貸すからさ、脱童貞しようとんち！」
「お前はそればっかかい！！え、ええから、ホンマ、何もせんといてや…」
本当に、こいつは欲に忠実である。主に下半身の。
もしかしたら、俺が頑なに純潔を守っていたのは、間近でこいつの行いを見てきたからではないか？反面教師か？
とにかく、まだ好きとも告白するとも言っていない。
俺のプランでは、表に出す事無く終わる予定なんや。
絶対開封厳禁の持ち出し不可。何人たりとも開けてはならない。のに。
人間、不思議なもので、ダメ絶対！と書かれてるものほど、いじくりまわしたくなるのだ。
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K(プロフ) - ヒナっちさん» ありがとうございます！私生活が落ち着いたらまた更新再開致しますので、少々お待ち頂ければ嬉しいです(´∀`) (2018年7月3日 13時) (
レス) id: 838f9d2c1e (このIDを非表示/違反報告)
ヒナっち(プロフ) - これ好きです！応援してます(^▽^)/ (2018年7月2日 23時) (レス) id: 58a1bf1274 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K | 作成日時：2018年6月12日 23時
